2003-08-01から1ヶ月間の記事一覧

28話 東南アジアの小説を巡る話 (2)

日本人の友人が、中国系インドネシア人と結婚した。そこで、結婚祝いに「東南アジアブックス」の一冊、『タイからの手紙』(ボータン、冨田竹二郎訳)を 送った。第二次大戦直後にタイに移住した中国人の半生を描いた作品なので、インドネシアの中国人世界に…

28話 東南アジアの小説を巡る話 (1)

勁草書房の社長だった井村寿二氏が、東南アジアの文学や社会科学論文を翻訳して出版する 井村文化事業社を作ったのは、1970年代なかばだろうと思う。井村文化事業社発行、勁草書房発売というかたちで「東南アジアブックス」シリーズの刊行が 始まるのは、76…