2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

101話 新宿・鈴平

『植草甚一コラージュ日記 (1) 東京1976』(晶文社、2003)を読んでいたら、新宿の鈴平の名が出てきた。すっかり忘れていた名前だったが、そういえばそんな名前だったことを思い出した。 紀伊国屋本店の前に、「しゅうまいの早川亭」があり、そこの…

番外 「何かお探しでしょうか?」

アジア文庫 店主 「アジア雑語林」も、3月17日付けで100回を数えました。前川さんには、ほとんどボランティア状態で書いていただいていますが、当サイト内では、アク セス数の多い人気ページとなっています。改めてお礼申し上げます。ただ、時おり店主への課…

100話 不審な客

古本屋で本を探っていると、店主が声をかけてくることがある。「よくある」というわけではないが、いままで何度かある。 「なにをお探しでしょう?」 「専門は何ですか?」 「どういったものを・・・」 店主はそう声をかけてくるのだ。これが靴屋や洋服屋な…

99話 大人の字

テレビ番組では、フリップという厚紙をよく使う。ニュース番組では、ニュースの内容を図解したものを厚紙に書いて示す。クイズ番組では、出演者がフリップに答えを書く。討論番組でも、出席者にまずそれぞれの意見をかいてもらい、それから討論を始めること…

98話 事実と真実

私はウソがつけない。正直者だからか、それとも小心者だからかわからないが、ウソがつけない。もしウソをついたら、顔の表情が変わり、オドオドとし始めるから、ウソをついているとすぐわかってしまう。 だから、小説など書けないのだ。そもそも小説をほとん…