2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧
『旅する力』を巡る雑話で森村桂の話を書いた直後、古本屋で『森村桂 香港へ行く』を手に入れたので、番外として追加情報を書いておきたい。 『森村桂 香港へ行く』(森村桂、講談社、1970年、340円)は、古本屋で200円の値札がついていたが、レジ…
「話の特集」、そして檀一雄 1970年代は、私にとって「話の特集」と「面白半分」の時代だったとも言える。熱心に 雑誌を読んだのは、この10年間だけだ。以前も以後も、どんなジャンルの雑誌であれ、雑誌というものをあまり読んでいない。「話の特集」の常連…
香港 1974年に日本を出て、75年帰国した沢木の旅は、帰国した翌年の1976年暮れに初 めて活字になった。76年12月に発売された「月刊プレイボーイ」(1997年2月号)に、「飛光よ! 飛光よ!」というタイトルで香港旅行記を発表して いる。私はこの文章を、発売…
旅の持ち物 1962年に、太平洋をヨットで単独横断した堀江謙一の航海記『太平洋ひとりぼっち』に 出ている装備品リストについて、沢木は「一九六二年という航海時の時代性を感じさせる」例として、「サルマタ」や「落とし紙」という表記を紹介している。 そう…