2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

269話 『闇の子供たち』の出来の悪さと不愉快さ 小説編その2

小説『闇の子供たち』(梁石日)は、この世にもし「タイ検定」というものがあれば、「この本を読んで間違いを探し出しなさい」という設問の、絶好のテキストになる。校閲の練習本としては、なかなかに役立つ本なのだ。 ■例えば、タイ人と「抱き合う」につい…

268話 『闇の子供たち』の出来の悪さと不愉快さ 小説編その1

テレビで、映画「闇の子供たち」(2008)を見た。出来が悪い映画だろうと思っていたので映画館には行かなかったのだが、テレビで見ても予想通りひどい映画だった。 そもそも、原作である小説(梁石日著)もひどかったのだ。主題がどうのとか、社会性がどうか…

267話 「食客」から見えてきたもの その2

テレビドラマ版「食客」を見ていて、日本ではテレビドラマでは絶対に扱えないテーマが登 場している。食肉処理人の話だ。その職業ゆえに、娘が結婚できなかったという差別される側のエピソードも入ると同時に、肉を切り分ける技術のすばらしさも 称えている…

266話 「食客」から見えてきたもの その1

韓国のマンガに「食客」というのがある。2002年から「東亜日報」で連載がはじまったホ・ヨンマン作の人気マンガで、映画化とテレビドラマ化されている。日本では、講談社から単行本で翻訳出版されている。 「食客」の映画版は見ていないが、テレビドラマ版は…