2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

660話 きょうも散歩の日 2014 第18回

なんとも運の悪い人 前編 グエル公園に行った朝のことは、この雑語林の第15回で書いた。頭の中の時計を、あの日の朝に戻してほしい。雨がやっとやんだ朝から、この話が始まる。 グエル公園から、コスモ・カイシャに行った。この施設を内容に沿って説明すれば…

659話 きょうも散歩の日 2014 第17回

カタルーニャ独立運動 バルセロナを中心とするカタルーニャ地方は、マドリードを中心とするカスティージャ地方に吸収合併され、カタルーニャの文化が封印された歴史がある。選挙で成立した共和国政府に対して、将軍グループが率いる軍が反乱を起こしたスペイ…

658話 きょうも散歩の日 2014 第16回

カタルーニャ語 バルセロナの空港に着いたときから、なんだか変だった。表示されている言語に見覚えのない言語がある。フランス語でもイタリア語でもない。salidaはスペイン語、sortieはフランス語で「出口」だとわかるが、sortidaという表記もある。「あっ…

657話 きょうも散歩の日 2014 第15回

雨に煙るグエル公園 バルセロナは、すっかり秋になっていた。10月には、ホテルで部屋の鍵といっしょにエアコンのリモコンを手渡されたのだが、11月になって同じホテルに戻ってきたら、部屋にスチーム暖房が入っていた。 バルセロナでも早起きだった。部屋で…

656話 きょうも散歩の日 2014 第14回

それはそれは、長い長い1日でした。後編 船はジブラルタル海峡に出て行った。高速船だから、わずか1時間で着くという。地中海縦断の航海は、かつてエジプトのアレクサンドラからギリシャのピレウスまで乗ったことがあり、ジブラルタルはその航路よりもはる…

655話 きょうも散歩の日 2014 第13回

それはそれは、長い長い1日でした 中編 この雑語林、ここからはコラムではなく、2回分は旅日記風に、珍しく旅行情報を入れて書いてみよう。 5時起床。荷物をまとめて、バスターミナルまで歩く。まだ夜は明けない。数日前にこのターミナルに着いたときは、荷…

654話 きょうも散歩の日 2014 第12回

それはそれは、長い長い1日でした 前編 モロッコの山の街、青く塗られた町シャウエン。この地名がちょっとややこしい。ローマ字表記では、ChefshaouenとShaouenのふたつがあり、アラビア語でもこのふたつの名があるらしい。日本のマスコミでもカタカナ表記…

653話 きょうも散歩の日 2014 第11回

モロッコの自動車 世界の料理は、フランスとイタリアと中国と日本にしかないと思っている人はいないだろう。世界には、そこに住む人たちにそれぞれの食べ物があり食文化がある。音楽は西洋、あるいは欧米にしかないという価値の人は過去には多くいて、英米音…

652話 きょうも散歩の日 2014 第10回

モロッコのパンの話 [2015年に入ったが、この雑語林は2014年の旅の話がまだまだ続きます。今も週に1,2冊資料が届き、訂正や加筆を繰り返しているものの、おそらく8万字をちょっと超えたくらいで終了しそうです。もう少しすると、スペイン編に入ります] モ…