2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

726話 ふたりの学者の死 その3 

西江さんとの話は外国語に関するものが多かった。西江さんの本に、「外国語学習に王道なし」とあったのをよく覚えていますよと話した。「こうやれば、簡単に英語がマスターできる」というような方法なんかないという意味だ。それは私にもわかる。外国語学習…

725話 ふたりの学者の死 その2

松井さんの訃報を聞いてからわずか数日後の6月14日、文化人類学・言語学の西江雅之さんが亡くなった。 西江さんも学会向けの論文はあまり書かなかったと思うが、一般書は数多く書いた。私は、単行本になったものはほとんどを読んでいる。西江さんが書いた最…

724話 ふたりの学者の死 その1

台湾の旅物語を連載している間に、縁のある学者が相次いで亡くなった。すぐに何か書きたいとおもったが、台湾の話に割って入ると話の方向が変わってしまうので、連載が終了するまで待って今、やっとその機会が来た。 考古学者の松井章さんとは、共にある食文…

723話 台湾・餃の国紀行 2015 第28話

雑話いろいろ その5(最終回) ■正月のある夜、いつものようにテレビをザッピングしていたら、画面に登場したのは三沢光晴(1962〜2009)。日本のプロレス番組のダイジェスト版のようで、2000年代前半の映像らしい。私はプロレスファンでもないし、ましてや三…

722話 台湾・餃の国紀行 2015 第27話

雑話いろいろ その4■台北の超高層ビル、「台北101」のすぐ前が空地になっていた。2013年のことだ。立ち退きになったのか、その理由はわからないが、更地になったばかりのようだったが、そこが家庭菜園となって畝を作り、菜っ葉が植えられていた。高さ509メ…

721話 台湾・餃の国紀行 2015 第26話

雑話いろいろ その3 ■台湾のビルが汚いと思うことが多い。ちょっと古いビルは、「だいぶ古いビル」に見える。その理由は、多少は大気汚染の問題があるにせよ、主にビル管理をほとんどしていないからだ。コンクリート打ちっぱなしのようで、実はただ塗装して…

720話 台湾・餃の国紀行 2015 第25話

雑話いろいろ その2 ■さて、あれはどこだったのか。その時にメモを取らなかったので、どこで見たのかわからない。台北の北、金山の街だったような気がするが、まあ、場所はどこでもいい。茹でた鶏やアヒルを売る飯屋は、通りに面したところにまな板を置き、…

719話 台湾・餃の国紀行 2015 第24話

雑話いろいろ その1 この台湾旅物語もいよいよ最終章に入り、私の旅行記ではおなじみの雑話集の番になった。1回分にはならない小ネタや、スケッチや、書いてから思い出したことなどを集めた落穂拾いが、これから5回分続く。 ■桃園空港のイミグレーション。…

718話 台湾・餃の国紀行 2015 第23話

野菜図鑑 台湾の食文化を知るのは、まず台湾の料理の全貌をなるべく広く知る必要があり、そのためには食材の知識が必須で、『台湾食材図鑑』とか『台湾市場図鑑』といった本を探していたのだが、見つからない。台湾の書店の通販サイトで調べても見つからない…

717話 台湾・餃の国紀行 2015 第22話

台北のインドネシア人街 前回の台湾旅行で、休日の高雄の公園で、多くのインドネシア人を見かけたという話を、このアジア雑語林の562話に書いた。台湾在住外国人は、国籍別に見てインドネシア人がもっとも多いらしい。道路や公園で、デパートで、車椅子を押…

716話 台湾・餃の国紀行 2015 第21話

不要放香菜 中国語で、「不要放香菜」(コリアンダーは入れないで)と言うのはたやすいことで、わざわざ勉強しなくても、私の作文力でも言える。「不要香菜」(コリアンダーは、いらない)はぶっきらぼうだが、この方が私のインチキ中国語の発音では通じやす…