2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

819話 「美味しんぼ」はちょっとおかしい

ブックオフに行くと、マンガ『美味しんぼ』を立ち読みすることがある。108円の本だから、じっくり読むわけではなく、さっとチェックする程度で、何かおもしろそうな話題でもあれば買って読む。食文化の教科書として、このマンガはけっこう役に立つのだが、文…

818話 国籍の変?

久しぶりに旅行記以外の文章を載せる。ちょっと前にでかい疑問にひっかかって、本を次々に注文し、図書館で借りた本を読み、次々と論文を読み、仕事でもないのに、カネとヒマのかかる作業をしていて、ちょっと忙しい。いつもの道楽だが、手間がかかるので発…

817話インドシナ・思いつき散歩  第66回

最終回 そろそろ別の話を始めよう この旅3度目のタイ入国後、東北部をしばらく旅して、バンコクに戻った。旅行のメモは習慣にしているから、いままでと同じように、東北部でもたっぷり書きとめている。だから、あと10回分でも20回分でも旅行記を書き続けるこ…

816話インドシナ・思いつき散歩  第65回

タイ入国 後編 ほかの国と同じように、タイも出入国事情が厳しくなっている。ビザなし滞在で多くの観光客を呼び込むと同時に、怪しげな長期滞在者を締め出すために、ビザの発給が厳しくなった。 かつては、ビザなし滞在の日数は2週間程度だったが、ビザは簡…

815話インドシナ・思いつき散歩  第64回

タイ入国 前編 ラオスで最初にして最後に腹を立てた出国手続きを仕方なく終え、タイの入国審査事務所に進んだ。いくつもあるブースのうち、当然ながらタイ人専用の窓口は無審査に近いので、次々とやってくるタイ人は、小川の流れのように次々にタイに入国(…

814話インドシナ・思いつき散歩  第63回

魔都ビエンチャン 後編 国際バスの乗客に、西洋人旅行者の姿は見えなかった。似たような顔つきの、似たような服装の人たちがバスを待っている。ラオス人の出国か、タイ人の帰国かの区別はつかない。ただひとり、やや誇張して言えば、「はきだめの鶴」のよう…

813話インドシナ・思いつき散歩  第62回

魔都ビエンチャン 中編 ビエンチャンの有名な市場は、タラート・サオという。タイ人の男がこの名を耳にすると、ニヤリとするに違いない。タラートは「市場」だが、サオはタイ語だと「娘」のことだからだ。「娘市場」じゃ、売春婦置屋のようだ。「朝」を表す…

812話インドシナ・思いつき散歩  第61回

魔都ビエンチャン 前編 1973年から74年にかけて、ヨーロッパとアジアを鉄道で旅をしたアメリカ人作家が書いた旅行記が発売されたのが1975年、日本語版は『鉄道大バザール』(ポール・セルー、阿川弘之訳、講談社、1977)として発売された。その本の、タイの…

811話インドシナ・思いつき散歩  第60回

山坂道をくねくねとビエンチャンへ 後編 バスがのんびり走りだすと、私の周りに座っているラオス人のじーさんやばーさんは、ポケットから携帯電話を取り出してしゃべり始めた。「今、○○あたりを走っているんだけど」と、家族に現在地を伝えているのだろうと…

810話インドシナ・思いつき散歩  第59回

山坂道をくねくねとビエンチャンへ 前編 長居は無用のルアンパバン。朝一番のバスでビエンチャンに行こうとキップを買ったのだが出発がちょいと遅れ、やっと出発したら、バスはルアンパバンの郊外で停まってしまった。夜明けとともに起きたというのに、まだ…