2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

1191話 キャッシュカード大事件 後編

銀行待合室にいる世話係りは、定年退職した元行員なのだろう。そのひとりに声をかけ、キャッシュカード再発行の書類をもらった。新しい暗証番号を書く欄がある。今年は「2018」が一番多いのだろうか、それとも自分以外の誰かの誕生日だろうかなどと考え…

1190話 キャッシュカード大事件 前編

カネを下ろそうと銀行に行った。自宅近くでも下ろせるが、通帳記入もしておきたいと思ったから、電車に乗って遠くの支店に行った。鄙で暮らしているから、ウチの近所に都市銀行の支店はないのだ。 みずほ銀行に着いて、ATM機の前に立ち、左手に通帳と財布を…

1189話 大学講師物語 その18

異文化体験を想像する 今年のレポートも異文化体験を想像するというスタイルにした。具体的にはこういうものだ。 モンゴルの草原で2か月間ホームステイをすることになりました。モンゴル人家族とともにゲルで暮らし、牧畜を手伝い、モンゴル語を学びます。ゲ…

1188話 大学講師物語 その17

私の旅行史研究 (5) 石毛直道さんは1958年京大入学、吉村文成さんは2年遅れて1960年に入学し探検部に入った。吉村さんの大学生時代は8年間にわたるので、在学中の1964年に海外旅行が自由化されることになった。すると、京大探検部員も従来の探検・冒険派…

1187話 大学講師物語  その16

私の旅行史研究 (4) 日本のバックパッカー黎明期をずっと調べている。 先日、旧知の吉村文成さんに会い、旅の話をした。吉村さんは京都大学にいた8年間探検部に所属して旅をしていた。卒業後、朝日新聞に入りインドやインドネシア特派員もした。定年退職…

1186話 大学講師物語 その15

私の旅行史研究 (3) 「若者の旅の歴史」をテーマに、何年か授業をした。その資料をだいぶ集めた。 講師の給料というのは、時給換算すると1万円ほどだ。90分授業だから、1回の授業で1万5000円ほどになるが、そのカネはほぼ資料代に消えた。「資料代」とし…