2019-01-01から1年間の記事一覧
ファンタジア 音楽評論家の松村洋さんと話をしていて、「ブルース・ブラザース」と同じように、「あれは、すごいね」と意見が一致したのは、ディズニー映画「ファンタジア」だ。1940年のカラーアニメで、世界最初のステレオ再生だ。日本では1955年に公開した…
マリア・カラス オペラは大嫌いなのに、マリア・カラス(1923~77)に感動したのは、たまたま、キップをもらったというだけの理由で映画「永遠のマリア・カラス」(2002)を見たからだ。伝記映画ではない。1974年の札幌のコンサート以後、世界的大歌手マリア…
フォー・ザ・ボーイズがいい 音楽映画の定義などあるわけではないが、私の中では一応ミュージカルは除外している。純然たるコンサート映像というのも除外している。「純然たる」というのは、コンサート物でも、「ウッドストック」のように、ドキュメントの面…
シカゴからまたニューヨークへ 1980年夏、ニューヨークでしばらく滞在した後、グレイハウンドバスでシカゴに行った。1300キロの旅だ。今は制限速度が緩和されたため、所要時間は多少短くなったが、まる1日、ほぼ24時間の楽しいバス旅行だ。アメリカバスの旅…
鳥かごのステージ 元バンドマンのジョリエットとエルウッドのふたりは、自分たちが育った孤児園が財政危機に陥っていると知り、すでに解散していたブルースバンドを再結成して公演し、その売上金を滞納している固定資産税の支払いにしようと計画する。そこで…
ブルース・ブラザース 音楽評論家の松村洋さんに、「最高の音楽映画は?」と聞いてみた。 松村さんは1秒も考えずに、ポツリと「ブルース・ブラザースはどう?」と言った。あまりにあっさりと言ったのだが、それで正解が出てしまった。そうなんだ。我が最高…
ボヘミアン・ラプソディー 期待と不安のまま、「ボヘミアン・ラプソディー」を見た。クイーンのフレディー・マーキュリーの伝記的音楽映画だ。 見終わって、やはり、阿藤快のように「なんだかなあ」という気持ちだった。ネットで批評を探ると、ニューヨーク…
スター誕生 今年も、音楽評論家の松村洋さんと雑談会をやった。年に一回、どこかで会って雑談をしましょうという企画を始めて、たぶんもう10年以上たつと思う。ふたりだけの雑談会だから、特定のテーマが決まっているわけではないのだが、せっかく音楽の専門…
大河ドラマ「いだてん」は、保守本流の大河ドラマファンからは敬遠された。武将が出てきて殺し合いをして、勝った負けた殺した殺されたというドラマでないと、大河ドラマファンは満足できないのだろう。根っからの大河ドラマファンは、殺し合いが大好きなの…
相撲そのものにはまったく興味がないのに、言いたいことがある。 横綱白鵬の張り手やかち上げが「見苦しい」と、横綱審議委員会がたびたび指摘している。 https://www.sankei.com/sports/news/191125/spo1911250034-n1.html こうした指摘に対して、元大関魁…
言いたいことを言う 私ひとりの経験ではなく、知り合いの大学教授たちに聞いても同じ感想なのだが、授業中、学生が積極的に質問をしたり、意見を口にすることはほとんどない。積極的に発言する学生がいないので、「はい、君。どう思う?」と聞くと、何か言う…
しゃべらないと、会話にならない。 日本人の大部分は、中学レベルの英語を学べば充分だと私は思う。前回も書いたように、80点くらいは取れるレベルの英語力は、日本の中学卒業生全員で考えれば、それほど簡単なレベルではない。 将来、英語で仕事をするよう…
英語を使わなければならなかったころ 子供のころ、外国で育ったわけではない。父の仕事の関係で、子供のころからしばしば外国人が家に出入りしていて、子供の私が接待していたということもない。留学したこともない。夢中になって英語を勉強する英語大好き少…
中学の英語で充分 日本では、日常的に英語を使う必要がない。 必要はないが、「英語がしゃべれれば、かっこいい!」というだけのことで英会話学校に入学金を払い込むから、いつまでたっても上達しない。しゃべる必要がないのだから、勉強をしないのは当然だ…
日本では、英語など必要ない NHKBS1の「cool Japan」で日本の英語教育を取り上げた回で、コメンテイターの大学教授が、日本人の脳は生後18か月で日本語脳ができるので、外国語がなかなか入らないのだという学説を紹介していた。おいおい、だよな。こう…
落穂ひろい その7 ■イレズミ・・・イレズミ者と筋肉者に共通なのは、やたらに肌を見せたがるという点なのだが、初夏の旅では、そのどちらもよく見かけた。ある日、うなじに大きく「毅」という漢字を彫っている若い女を見かけ、「毅然の毅、人名ならたけし、…
落穂ひろい その6 ■森の墓・・・リーガの北は深い森になっていて、その一部が広大な森林公園になっていて、その中には巨大な野外ステージや動物園などいくつもの施設がある。 路面電車で森林公園に行くと、公園に着く前から車窓から森が見える。そして、道路…
落穂拾い その5 ■建物の落穂ひろい・・・まだ紹介していなかった建物などの写真をいくつか載せておく。 まずは、リーガの建物風景を解説なしで。こういう街を、毎日散歩していた。 LAIMAはこの国では有名なチョコレートブランド。この時計塔が、東京で言え…
落穂ひろい その4 11月12日放送の「迷宮グルメ異郷の駅前食堂」(BS朝日)に、リーガの市場が登場。市場はリーガ駅のすぐ裏だから、リーガ駅を降りたらすぐに着いてしまう。だから、リーガ駅の一つ手前で列車を降りて、散歩シーンを作ったのだろう。市場内…
落穂ひろい その3 ■フランク・ザッパ・・・リトアニアの首都ビリニュスのホロコースト展示館を見た後、これからどこに行こうかと市内地図を眺めていたら、すぐ近くに「フランク・ザッパ像」があることがわかり、行ってみることにした。 ロックにほとんど興…
落穂ひろい その2 ■民族と国籍・・・エストニアの首都ビリニュスの一角にウジュピス共和国がある。バチカンのような独立国ではなく、いっとき日本ではやった「○○王国」とか「○○村」といったようなものだ。あのあたりは元々は治安が悪い地区だったが、家賃が…
落穂ひろい その1 そろそろこの旅コラムも終わりに近づいた。これから何回かにわたり、1回分には足りない小ネタを、落穂ひろいのように拾い集めてみた。 ■共産党時代・・・バルト三国やポーランドがソビエトの支配を離れて自由を得たのは1990年代初めだか…
ラトビアの映画 今回の旅に出る前、バルト三国の資料を探していて、ラトビアと日本合作映画があることを知った。これだ。 映画「ふたりの旅路」(2016年 ラトビア・日本合作) https://eiga.com/movie/86530/video/ おもしろそうな映画ではないが、格安なら…
ラトビアと音楽 リーガの休日、公園で民族ダンスの発表会をやっていて、じっと音楽に耳を澄ましたのだが、それほどおもしろい音ではない。 魅力的な音楽が流れてくるかと期待して待っていたのだが、残念ながら・・・。 今回の旅も、アエロフロート利用だから…
食べる話 その8 買いたかった このコラムでリーガの話を何度も書いているからだと思うが、アホのYahooから、サッカーのリーガ・エスパニョールの配信広告のメールが来た。もちろん配信を希望したことはない。得意の、嫌がらせである。いちいち配信停止の手…
食べる話 その7 非ヨーロッパ料理 チェコのプラハと比べると、バルト三国の首都もワルシャワも、外国料理店の数は圧倒的に少ない。プラハでは手軽に安く食べられたピザとケバブの店が、バルト+ポーランドでは目立たないのだ。ベトナム料理店や中国料理店は…
食べる話 その6 立ち食い フランス料理店を立ち食いにして、回転率を上げることで、高価なフランス料理を安く提供するというコンセプトで生まれた俺のフレンチを、中国でやりたいと考えた中国人がいたが、開店した当日から立ち食いが拒否され、椅子を用意す…
食べる話 その5 ツェペリナイ 芸人ヒロシが出演しているテレビ番組、「迷宮グルメ 異郷の駅前食堂」(BS朝日)が好きで、昨年の第1回放送からHDDに録画して見ていて、見終わっても「削除」する気になれず、DVDに録画してすべて残している(再放送が多いの…
食べる話 その4 サラダ どこの国のカフェテリアに行っても、サラダが目につく。サラダだけの食事をしている女性を見かけるのも珍しくない。ジャガイモやパンが入っているサラダだと、私もそれだけで昼飯にすることがある。ちなみに、いままでヨーロッパのい…
食べる話 その3 冷たいボルシチ 今回の旅でもっともうまいと思ったのは、ピンクの冷たいスープだ。初めて見たときは、人口着色料を使ったような鮮やかなピンクで、気味が悪いと思ったのだが、気温が30度を越えた暑い日に、日本のコンビニなどにもよくあるガ…