292話 法律的には問題ないのでしょうが

 たまには、ブログのような文章にしようか。
 きのう、ブックオフに行った。資料になりそうな本やCDを選びレジに運び、代金とポイントカードを出した。
 「恐れ入りますが、ポイントカードは10月1日から使えなくなりました」
 店員と、途中から助っ人に入った店長が事情を説明するが、店長が決定したことではないので、ここで苦情を言っても始まらない。本部に電話をつないでもらうことにした。
 お客様係というか苦情引き受け係が電話に出た。本名かどうか知らないが、オカザキと名乗った。ただし、先方から名乗ったのではなく、こちらが聞いて、しぶしぶ名乗ったのである。
 「大変申し訳ございませんが、当社とカード会社との契約が切れまして、ポイントカードが使えなくなりました」
 「それはブックオフとカード会社との契約の話であって、客は関係ないですよね。ブックオフのポイントカードは、有効期限は決まってないんですから」
 「はい、その通りでございますが、カードはもうご使用できません。いままでたまったポイントも当社では使えませんが、カードに書いてある他店では使えますので、どうぞご安心ください」
 ブックオフのポイントを「洋服の青山」でスーツを買うのに使えというのか。TSUTAYAでも使えるらしいが、私は会員じゃない。会員になるには、費用がかかるのだよ。ブックオフのポイントを使うために、会員になる気はない。ENEOS? 車、持ってないよ。
 「9月までは、ほぼ毎月、ブックオフには行っているが、『カードは使えなくなる』なんて話を店員から聞いたことはないですよ。9月にもポイントは加算されたし」
 「当社では春からずっと告知してまいりまして・・・・」
 「テレビで? 新聞ですが、雑誌ですか?」
 「いえ、ホームページで・・・」
 「ブックオフのホームページを定期的に読む習慣のある人が、この日本にどれだけいると思いますか」
 「はい、申し訳ありません」
 「あなたの立場は、そうやって、ひたすら『申し訳ございません』を繰り返して、こちらが飽きるのを待っているんでしょうから、これ以上あなたと話しても無駄だから、別の人を出してください」
 「私の説明は、当社を代表したものですから、誰が電話に出ても、同じ説明になります」
 「それでもいいから、別の人と話をさせてください。待っていま・・」
 「プッ、ツ―――――――――――――――ツ」
 おっ、切りやがったぜ。
 大企業ブックオフは、顧問弁護士の助けを借りて、ポイントカードなど一方的に使用停止にしても何ら法的責任はないということにしていて、だから、私に勝ち目はない。例え、法的に勝てるとしても、ポイント分の金銭を求めて訴訟しても、こちらに利益はない。「こっちの勝手だろ、何が悪い」というブックオフの論理は、だから、法的には問題ないのだろうが、それでいいのか? ブックオフは「はい、それでOKで〜す」と言っているんだろうな。気の毒なのは、客と、客と接する店員たちだ。