534話 日本のタイ料理店 2013

 讃岐うどん店の分布を調べていたら、昔やったことがあるタイ料理店調査を思い出した。詳しくは、135話、170話、242話参照。昔調べた日本のタイ料理店総数だけを書き出すと、2006年には492軒、2008年には717軒あった。数字の出典は今回もワイワイタイランド
http://www.thairestaurant.jp/
  日本にあるタイ料理店の総数を紹介するときはいつでも、同じ言い訳をしなくてはいけない。タイ料理店の定義が難しいからだ。店名を見ると、「どうやらタイ料理店らしい」と判断できる店はとりあえず問題なしとしておくのだが、店名に「アジアンカフェ」とか「無国籍料理」などという語句が入っている店は、「タイ料理もある店」で、そういう店もリストに加えてある。「シニガン」という店がリストにあり、シニガンならフィリピン料理だから、これは誤記だろうと思いつつ店のホームページを調べてみると、タイ料理を出している。フィリピン料理店が店名をそのままに、タイ料理店に衣替えしたのかもしれない。JICA帯広国際センターレストランというのもリストにあがっていて、調べてみればメニューにタイカレーがあった。リストに載っている店が現在も営業しているかといった調査は面倒なので、やらない。このリストに載ってないタイ料理店もあるはずだから、差し引きすれば「ソコソコ」ということになるだろう。
  久しぶりにやった調査だが、2013年の日本のタイ料理店は996軒あるようだ。2006年の倍以上に増えているということになる。年によって多少の増減はあるにしろ、全体的には増え続けていると言えそうだ。大手外食チェーン店が参入したわけでもないのに約1000店という数字は、「タイ料理は、もはや珍しい料理ではない」という時代に入っていることを示している。
  さて、都道府県別タイ料理店数のリストを作ってみた。( )内は店舗数
 1, 東京(408) 2, 千葉(65) 3, 大阪(62) 4, 神奈川(57) 5, 愛知( 41)
 6, 茨城(34) 6, 埼玉(34) 8, 兵庫(27) 9, 長野(24) 10, 福岡(23)
 逆に、タイ料理店が少ないのは以下の県。
 タイ料理店無し 秋田、高知
 1店舗あり   鳥取、山口、徳島、愛媛、佐賀
 2店舗あり   山形、富山、福井、島根
 3店舗あり   奈良、岡山、香川、大分、
 北海道と沖縄はともに17軒で、これは観光客相手ということもあるだろうし、沖縄の場合は熱帯の演出としてタイ料理が似合っているからか。
  東京の場合は23区は区ごとの店舗数がわかる。東京全体では408軒。23区以外では41軒ある。つまり、367軒が23区内にあるようだ。そこで、タイ料理店が多い区を調べてみたら、新宿区が最多というのは予想通りだが・・・。
 1、新宿区63軒/ 2、渋谷区44軒/3、千代田区37軒/4、港区33軒/5、豊島区 20軒    もっとも少ないのは、荒川区の3軒だった。 
  ちなみに、都道府県別在日タイ人(外国人登録済み)は、年によって順序は変わるが、上位は、東京、千葉、茨城、神奈川、埼玉、長野だ。こういう数字を見ても、いつもながら長野の存在が気になる。長野、温泉街、タイ人、風俗営業という図式が浮かぶが、本当のところはいまだよくわからない。