落穂ひろい その4
11月12日放送の「迷宮グルメ異郷の駅前食堂」(BS朝日)に、リーガの市場が登場。市場はリーガ駅のすぐ裏だから、リーガ駅を降りたらすぐに着いてしまう。だから、リーガ駅の一つ手前で列車を降りて、散歩シーンを作ったのだろう。市場内の食堂で食事をしたことがあるのだが、番組では私の知らない食堂を紹介していた。立ち食い用のテーブルがリーガにもあったのだ。さて、落穂ひろいの続きを。
■時刻表・・・長距離鉄道の時刻表があるのは普通だが、地下鉄など市内鉄道だと時刻表などない国が普通だろう。ましてや市内バスとなると、日本以外であまりないだろうと想像していたのだが、バルト三国は違った。エストニアの首都タリンで初めて気がつき、ほかの国にもあることがわかった。バルト三国以外では、台北に路線バス時刻表があったのを覚えている。ネットで調べると、オーストラリアやドイツなどにも路線バスの時刻表があるとわかったが、世界的に見れば、路線バスの時刻表はやはり珍しい部類に入るだろう。
エストニアの首都タリンのバス停。
ちゃんと時刻表があった。
ラトビアの首都リーガの路線バス時刻表。
よく見ると、説明がすべて英語で書いていることがわかる。資料は注意を払いよく読めという教訓。
■モク拾い・・・モクとはクモ(雲)を逆さ読みにしたもので、煙の連想から隠語でタバコを意味する。路上に捨てられたタバコの吸い殻をシケモクといい、それを拾う行為をモク拾いという。リーガでよく見かけたのが、このシケモク拾い、短く言ってモク拾いだった。ほかの国で見た記憶はないが、リーガの駅近くではじつによく見かけた。袋とピンセットを用意して、壁に設置された灰皿をあさっている。こうなると、自家用というより、営業活動をして、再生タバコを販売しているのではないかと思えてくるのだが、裏事情はわからない。ラトビアだけが、タバコが特に高いわけではない。日本円にして500円前後くらいだ。
街には壁に掛けられたごみ箱が多く設置されていて、その上部は灰皿になっている。シケモク拾いが多いから、吸い殻がたまっているということはない。
■道路事情・・・歩道にぼこぼこの穴があいているというのもリーガでしばしば見ている。想像するに、セメントの量をケチったコンクリートだから、すぐにボロボロをはがれ、穴が開くのではないか。旅をする前は、何の根拠もなく、バルト三国のなかでラトビアがもっとも整備された豊かな国だろうと想像していたのだが、違ったようだ。
歩道がこのようになっている。場末の光景ではなく、リーガ駅前の歩道がこれだ。