旅行保険、そしてクレジットカードの話 その3
私の今までの経験では、VISAとMASTERが使える場所は多いが、AMEXはあまり使えない。少なくとも、私の旅の範囲ではあまり目にしない。ネットでいろいろ調べてみれば、日本ではスシローでも使えるし、JCB加盟店でも使えるというので、「年一回の使用で年会費無料」は問題なさそうだ。
ただ、最大の問題は、このゴールドカードで、どれだけ旅行保険の代わりになるかということだ。旅行事情に詳しいライターの話では、「クレジットカードの保険は、支払いを受けるまでけっこう大変でね」という。「保険会社は、できるだけ支払わないように努力するというものだから」という人もいるが、旅行保険の支払いを受けたことがないので、何とも言えない。だから、メンドーだから今は考えないようにしよう。
韓国ではVISAカードを使った。旅行前に、「韓国はカード社会」という情報を仕入れていたが、まさにそのとおりで、屋台や食堂では現金が使えるが、カフェなどちょっとしゃれた場所、近代的インテリアの店などでは、「現金おことわり」である。カードの店は注文がデジタルだから、めんどくさい。ほかの商品も売りたいから、すぐに「会計」にはならず、「こういう商品はいかがですか?」という誘いが画面に出てくる。無視すると、「会計終了」にならない。いろいろいじって、どうにもならなくなり、「店員を呼ぶ」というボタンを押したことが何度かある。韓国語から外国語表示に切り替えられるから、問題はことばにあるのではなく、「デジタル機器と私」が大問題なのだ。そして、カフェの品ぞろえが理解できないという大問題もある。日本のアマゾンも、「amazonプライムを体験する」を拒否しないと、購入画面を進められないのだ。
私のクレジットカード史を振り返る。
30代のころ、JCBカードのPR誌の仕事をしていて、「取材費の決済などカードを持っていていただいたほうがいいので、ぜひJCBカードを持ってください」と編集部に頼まれて、しかたなく申請したが、2週間後、拒絶の通知が来た。私は、その程度の男だ。
2000年代初めにパソコンを導入するに際して、クレジットカードを持たなければいけなくなった。ふたつの大学で非常勤講師をやっている友人は、「学生だって持っているのに、オレは持てないんだよ。だから、パソコン関連は、カミさんのカードを使っているんだ、なさけないことに」と言っていた。山口文憲氏が、クレジット機能付きの西友カードの審査に落ちたとエッセイに書いていたのは、それよりちょっと前の話だ。
そういうことなら、スーパーマーケットやデパートのポイントカードにクレジット機能がついているカードは、私は当然持てないよなと考えているときに、郵便局に置いてあったでクレディセゾンのパンフレットを読んだ。何の根拠もなく、もしかしてこういうVISAならとれるかもしれないと考えて申し込んだら見事審査に通り、それが今も使っているVISAだ。未確認情報だが、カード会員を増やしたいときは、審査が甘くなるような気がする。
旅行のときにはもう1枚カードがあったほうがいいだろうと思い、イトーヨーカドーのポイントカードにマスターカードがついているカードを申し込んだら、なぜかこれも審査に通り、2枚持ちになった。これはVISAが使えないときの補助と考えていて、ずっと使わなかったら、更新拒否されてしまった。これで、1枚に戻った。
近所の家電量販店コジマのポイントカードがクレジット機能付きのものに変更するということで、またマスターカードを手に入れた。あちらの都合による変更だから、審査らしきものはなかった。
楽天のスマホと契約しようとしたら、楽天カード加入が条件ということなので、楽天VISAを持つことになった。これで、3枚。
そして今回、生意気にもAMEX GOLDCARD(ただし、なんちゃって)である。
さまざまなポイントカードもマイレッジカードも持っていないから、財布がカードだらけという恥ずかしいことにはなっていない。
そうそう、ゴールドカードを持っていると空港の専用ラウンジで優遇制度っていうのはあるらしいが、私には大してうれしくないなあ。遅延の時は、使えるか。