トイレの話 2
ソウル生活史博物館の隣りにある別館は、1974年から2010年まで拘置所だった建物で、留置所が再現されている。ありがたいことにホームページに日本語の拘置監展示室の説明がある。
安全のためだろう、食器がプラスチック製だということはわかる。緑のスプーンの隣りにあるのが2本をきっちりそろえた箸だが、えらく短い。
そこの部屋とトイレ。共同室と単独室(日本ではかつては、それぞれ雑居房、独居房と呼ばれていた)。韓国ドラマ「賢い刑務所生活(2017。「刑務所のルールブック」という日本タイトルもあり)は当然、刑務所のトイレのシーンが多いのだが、便器は映らないが、腰掛式のような気がする。刑務所映画は何本も見た。おそらくトイレのシーンも多くあっただろうが、記憶にない。
共同室の奥にある個室がトイレ。
単独室とトイレだが、2010年ごろまでの施設の再現なので、現在は変わっているかもしれない。
韓国のドラマや映画では、軍隊や刑務所で、しゃがんで用を足しているシーンを見たことはあるが、便器を見ていない・・・。あっ、あの映画はどうだ? 「カエル少年失踪殺人事件」(2011)は田舎の汲み取りトイレのシーンが長かったという記憶がある。バキュームカーでの汲み取りシーンは覚えているが、便器がはっきり写っていたかという記憶がない。DVDでチェックをするのはめんどうだなあとは思いつつ、乗りかかった船だ、よーし。DVDを五十音順のタイトルで整理しておくという几帳面な性格ではないので、「このあたりだな」と思えるファイルを取り出して調べると、あった。
その映画をチェックすると、庭に作った農家のトイレが出てくる。1991年の設定の映画だが住まいの家とトイレは離れているのがわかる。便器が見えない。板を渡しただけの穴があいているという「伝統的」あるいは「古式」と呼ぶかはともかく、便器なしトイレかもしれない。映画ではなく、農村生活をするバラエティー番組で、住み込んだ家のトイレも庭にあった。
この映画、「カエル少年失踪殺人事件」の場合は、行方不明の子供が殺されて便槽に入れられているのかもしれないという捜索シーンでトイレが出てくるのだが、韓国の映画やドラマではトイレのシーンがかなり多いというのが、韓国の映画やドラマをある程度の数を見ている日本人の印象だろうと思う。なかでも有名なのは、「私の名前はキムサムスン」だろう。ちょっと気になって調べたら、韓国ドラマ トイレのシーンを集めた「韓国ドラマ トイレのシーン」というのが見つかった。トイレに関するシーンを数十本あつめたものだ。やっぱり、トイレのシーンは多いのだ。