これまで、ソロー(1817~1862)やジョン・ミューア(1838~1914)の話をした。20世紀に入り、職を求めて放浪するホーボーの話もした、1930年代の農民大移動の話は、スタインベックが『怒りの葡萄』で書いている。
今回からアメリカの戦後文化の話だ。「ビートジェネレーション」とはどういうものだったかという説明は資料がいくらでもあるから省略するが、簡単に言えば文学だけにとどまらず、思想や行動様式にも大きな影響を与える者たちの出現だった。この動きの中心にいた人たちの年表を紹介する。それぞれの人物の行動や推移を眺めるのは、こういう年表にした方がわかりやすい。アメリカの高等遊民だ。
1910 ポール・ボウルズ生まれる(~99)。
1914 ウィリアム・バロウズ生まれる(~97)。
1922 ジャック・ケルアック生まれる(~69)。
1926 アレン・ギンズバーグ生まれる(~97)。
1930 ゲーリー・スナイダー生まれる。2025年、95歳で健在。
1936 バロウズ、ハーバード大学卒業。のち、ウィーンの医学校に留学。帰国後は、コロンビア大学、ハーバード大学などで心理学や人類学を学ぶ。
1940 ケルアック、コロンビア大学入学。ニューヨークで、レスター・ヤングやカウントベーシーなどのジャズに夢中になる。
1942 ケルアック、アメリカの商船に乗り、グリーンランドへ航海。帰国後、大学に戻る。
1943 ケルアック、海軍に入隊するが、精神疾患を理由に除隊。イギリス旅行。
1944 ケルアック、バロウズ、ギンズバーグがニューヨークで出会う。
1947 ケルアック、ニューヨークからデンバーへヒッチハイク。
1947 ボウルズ、モロッコに移住。
1947 スナイダー、リード大学(ポートランド、オレゴン)入学。
1949 ボウルズ”The Sheltering Sky”出版(日本語版は『極地の空』1955)。映画化は1990年。
年表が長くなるので、次回に続く。