136話 日本人にとっての言語のメジャー度・マイナー度


 情報センター出版局が「指さし会話帳」のシリーズの第一巻「タイ」が出たのは1998年 で、それ以来言語ガイドにおける「地球の歩き方」化するという大成功をとげている。「地球の歩き方」が、「よくもまあ、こんなマイナーな国を・・・」と驚 くような国まで取り上げているように、「指さし」もまた少数言語も取り上げている。
 この「指さし会話帳」シリーズそのものについては、いずれ機会があればこのコラムで本格的に取り上げたいと思うが、今回はこのシリーズをネタ元にして、日本人にとってメジャーな言語とマイナーな言語を調べてみたい。
 その方法は簡単だ。定価の安い本はメジャーで、高い本はマイナーだ。本の体裁はどれも同じだ。タイ語ビルマ語のようにローマ字表記ではない言語は製作 に手間ひまかかるが、スワヒリ語のようにローマ字表記の本だって高い。だから、個々の言語事情は一切無視して、定価によって各言語の認知度や関心度を調べ てみようというのである。
 「指さし会話帳」は言語別ではなく、国や地域別になってはいるが、それでも調べる意味はあると思う。
 2005年10月現在、「指さし会話帳」シリーズは番外の『32カ国』を除いて、すでに67冊も刊行されている。そのなかで、外国人用の日本語ガイド4冊を除いた63冊が調査対象だ。定価は、もっとも安いもので1200円、もっとも高いもので1800円である。
 以下、定価別に各書名を並べてみる。この書名で、どんな言語のガイドが展開されているのかは、このコラムの読者なら容易にわかるだろうから、いちいち解 説しない。ただし、出版順は出版社が考えるメジャー度(一応、売れそうだと判断する順)でもあるので、第何巻になるのか、巻数は書き添えておく(13巻目 のキューバが気にかかりますね)。気の毒なマック使用者のために、丸囲み数字は使わないので読みにくくなるが、まあ、我慢してあげましょう。

1200円
10イギリス

1300円
1タイ 2インドネシア 3香港 4中国 5韓国 6イタリア 7オーストラリア 8台湾 9アメリカ 12スペイン 15マレーシア 17フランス 20ドイツ 61グアム

1400円
14フィリピン 37上海 43ニューヨーク 45北京

1500円
11ベトナム 18トルコ 22インド 23ブラジル 24ギリシア 32カナダ 38シンガポール 54ニュージーランド 66ベルギー

1600円
28メキシコ 29オランダ 59西安 63雲南

1700円
13キューバ 16モンゴル 19カンボジア 26ロシア 39エジプト 40アルゼンチン  42北朝鮮 48オーストリア 52ポルトガル 62ペルー 

1800円
25ネパール 30スウェーデン 31デンマーク 35フィンランド 36チェコ 41アフガニスタン 44ミャンマー 46イラク 47モロッコ 49 ハンガリー 50ルーマニア 51アイルランド 53ジャマイカ 55モルディブ 56スリランカ 57ノルウェー 58ポーランド 60ケニア 64ラ オス 65チベット