愛用のウォークマンの バッテリーがへたってきたので、そろそろ買いかえ時か。中古品を買ったから、バッテリートラブルがおこりがちだということは覚悟している。前回買ったのも中古でやはりバッテリーがへたってきたから、もしかして充電池を取り換えられる…
1856話で、若いころは将来やりたい仕事なんかまったく考えていなかったという話を書いた。やりたい仕事などないが、映画や旅行などやりたい遊びと、やりたくない仕事はあったといったことを書いたのだが、その後、「仕事の妄想」はあったなと思い出した。 祭…
日本の大学で観光学を教えるようになるのは、1963年に東洋大学短期大学部観光学科が最初だ。これは、現在、東洋大学国際観光学部国際観光学科になっている。4年制の大学では、1967年に立教大学社会学部観光学科が最初である。その資金は、箱根富士屋ホテル…
日本には学問としての旅行学はないが、観光学はある。文献も多いし、大学の学部や学科や専攻コースなどで、「観光研究」などもある。一方、旅行学が大学などで講義されているという事実はつかめない。文献も見つからない。「なぜだろうか?」という疑問が、…
学問としての、旅学、旅行学、観光学について考える。 ネット上に「旅学」という語はいくらか見つかるが、それは旅を研究するというものではないようで、「私は旅からこんなことを学びました」という報告や、「旅で学ぶには、こうしましょう」というタグイを…
10代20代の私は、無知ゆえに教条的で、旅行ではなく「旅」という言葉にそそられるところがあり、「放浪」という言葉にもっと魅かれるところがあった。ひとり旅が好きで団体旅行が嫌いというのは、思想的なものではなく、ただ単に誰かと歩調を合わせて行動す…
かつて観文研(日本観光文化研究所)という組織があった。近畿日本ツーリストが1966年に設立した機関で、所長は民俗学者の宮本常一。その宮本は81年に亡くなり、研究所も89年に閉所した。 『宮本常一の旅学 観文研の旅人たち』(福田晴子、八坂書房、2022)…
今の生活を幸せに思うことはいくらでもあるが、そのひとつは自動車がなくても生活ができる場所に住んでいることだ。都心の便利な場所に住んでいるわけではなく、駅から近いわけでもないが、バス停が近くにあり、バスに乗れば役所の出張所も銀行やショッピン…
モータージャーナリストの三本和彦(みつもと・かずひこ 1931~2022)が亡くなった。私がその存在を初めて知ったのは、彼が司会をしている「新車情報」(1977~2005)というテレビ神奈川の番組だったことは確かだが、自動車にほとんど興味がなく、しかもUHF…
旧知の大学教授と世間話をした。 「そういえば、今の大学生は、外国に行くこともできずに卒業していくんですね」と私が言うと、「旅行なんてこと以前に、もっと大きな問題が起こっているんですよ」と教授が言った。 「このご時世だから、親の仕事がうまくい…
この2週間で15冊ほどの本を買った。すべてアマゾンを介して買った本で、そのうち10冊はいつもの雑多な本で、ほかは原稿の資料になるかという期待を持って買ったものだ。5冊の中に、『地球の歩き方 世界の麺料理』もある。この本を新刊書店で買わなかったの…
スコットランドの古書店の話に続いて、私と本屋の話をしてみよう。 10代は、もっぱら新刊書店で買っていた。中学生時代から神田神保町に行っていたが、年に数回行く程度だから、まとめ買いといってもカネがないのだからタカが知れている。20代に入って神田、…
アマゾンに敵意を燃やす古書店主の話を2回にわたって書いた。「訳者あとがき」に後日談が書いてある。著者のアマゾン憎悪はますます強まり、アマゾンを介した販売をやめて、自前の古書サイトを立ち上げた。しかし、だ。この日記を含めた彼の著書3冊は、キ…
日記から、いくつかの文章を紹介する。悪態をついている個所は説明が面倒なので、わかりやすい記述を集めたから、毒は強くない。 本に限らず、通販をやっている人なら、「そうそう、そうだよ!」と言いたくなる例が出てくる。品物は到着しているはずなのに、…
新刊でも古書でも、かつては書店主が書いたエッセイをかなり読んでいたが、最近はすっかりご無沙汰している。最後に読んだのは、『ぼくはオンライン古本屋のおやじさん』(北尾トロ、風塵社 、2000)だと思うから、もう20年以上読んでいないことになる。ただ…
長い間、「体調不良」というのがどういうものか、まったくわからなかった。風邪をひいて熱があるとか、扁桃腺がはれてノドが痛いということはあっても、「体調不良」というものがどういうものかわからなかった。体の具合が悪くても、翌日か翌々日には回復し…
『空と宇宙の食事の歴史物語』は、前回紹介したように、おもしろいエピソードが詰まっていて、「電子レンジ爆発事件」など紹介した話がまだ数多くあるのだが、きりがないので自分で読んでください。 この本を読む私自身の欠点は、飛行機を知らないことだ。機…
気球から宇宙の旅まで、飛行中の食事のあれやこれやの雑学を詰め込んだのが、『空と宇宙の食事の歴史物語』(リチャード・フォス著、浜本隆三・藤原崇訳、原書房、2022)だ。私好みの全方位雑学だから、うれしい付箋がいくつもついた。 人類最初の空中食は、…
以前、タイ警察と汚職の話を書いているが、読んだ人はわずかだろうし、そのわずかな人も内容を覚えていないだろうから、同じことをまた書く。 タイが立憲君主国となるのが1932年で、近代的な警察もそのときに誕生している。しかし、「近代的」とは名ばかりで…
フィリピンの、「カネがあれば何でもできる」刑務所のことが報道されると、自称ジャーナリストや、自称「フィリピンに詳しいライター」といった人たちが、「警官の給料が安いから、汚職に手を染めるんですね」と、もっともらしい解説をしている。タイの警察…
中学時代の顔見知りから借金を申し込まれたという話を書いていて、借金に関する思い出が2件浮かんだ。 銀座の中国料理店でコック見習いをしていた時の話だ。レストランという場所は、厨房とホールに分かれていて、厨房の長は料理長で、ホールの長は主任だっ…
会いたい人に夢でさえなかなか会えないのに、まったく意識していない人が夢に出てくるということがある。学校や職場などで、ただ顔を合わせるだけの人と、夢のなかでなんと恋仲だという夢だ。いままでその人を気にかけていたことなどなく、ましてや恋心を抱…
夢に「あるある」があるらしい。夢について書いたりしゃべったりしたもののなかに、同じ話題が多いことに気がついた。 元優等生たちが語る夢は、気がつくと試験会場にいて、試験を受けているという夢だという。試験勉強などまったくしていないから、どぎまぎ…
真夏の仕事がつらいと思ったことがない。炎天下で仕事をしているから、当然汗をかく。職人たちが皆、ハチマキを締めている理由がよくわかった。汗が目に入ると、作業ができなくなる。高いところに上っているときに目を開けられなくなると大変だ。そういうこ…
工事現場で働くのは好きだった。それが大きなビルや高速道路などだったら、すぐに逃げ出したと思うが、小規模な工務店の小さな現場だったから、毎日楽しく過ごせた。 そもそもは、高校の卒業式の日だった。年が明けた高校3年生というのは、進学などの準備で…
テレビには当然さまざまな人が登場する。そういう人たちを眺めていて、「もし、今、中学生か高校生だったら、どういう人生を選びたいと思うだろうか」と、フト思った。ヒマつぶしの妄想である。 妄想ではなく、現実の話からすると、誰も高校生の私に質問はし…
とくに何かのきっかけがあったわけではないが、整理整頓をしたくなって、まずビデオテープを処分することにした。テレビで放送されたアジア映画や、アジア関連のテレビ番組を録画したビデオテープはすでに処分した。今回は、まだ手をつけていなかったタイ関…
「旅と水」というテーマをずっと考えている。 ここ20年ほどのヨーロッパ旅行の場合、数日以上滞在するとわかっている街に着くと、雑貨屋やスーパーマーケットで1500ccか2000ccのペットボトル入りの水を買う。その国に入った時から持ち歩いている500cc…
ペットボトルのお茶の登場によって大きく変化したのは日本国内だけではない。東・東南アジアの人たちも日本人と同じように、ペットボトルのお茶を飲むようになったということだ。 外国で初めてペットボトル入りのお茶を飲んだのはバンコクで、甘いのに閉口し…
「社会実情データ図録」というサイトの清涼飲料の生産推移という資料を読むと、いろいろわかってくることがある。 缶入りのお茶は発売当初の1980年代は、あまり売れていなかったのではないかという私の印象は、資料で裏付けられた。1988年の清涼飲料の生産量…