2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ロマンチック街道 深夜のNHKBSでヨーロッパを空撮した番組が何度も放送されていて、その1本を見て、「まあ、なんということでしょう」と、リフォーム番組のナレーションのような状態になった。雪のロマンチック街道の空撮映像を見て、「いいなあ、行きたいな…
味噌、納豆、醤油 小林真樹さんが旅行人の新刊『食べ歩くインド』を送ってくれたのだが、すぐには読めなかった。ちょうど『謎のアジア納豆』(高野秀行、新潮社、2016)を読み始めたところだったからだ。この本も、買ってから時間がたち、そろそろ古漬けにな…
ブラジル音楽 ひと月くらい前から、何度目かのブラジル音楽ブームが来ている。1960年代のボサノバブームから、ラジオでボサノバは聞いていたが、どうもしっくりこなかった。金持ちの家のお坊ちゃんとお嬢ちゃんが作り出したとわかる音楽で、その「いかにも、…
渋沢栄一と異文化 明治の人で、いつかその生涯をざっとでもおさらいしたいと思っている人物がふたりいる。後藤新平と渋沢栄一だ。日本近代史の政治や経済に対する関心からではなく、異文化とどう対応したのかを知りたくなったのだ。 どちらの人物についても…
憂鬱なタイ 例によって、ネットでおもしろそうな本を探していたら、『王室と不敬罪』(岩佐淳士、文春新書、2018)を見つけた。そういう本が出ていることを知らなかった。5年ほど前から、新刊書を追うことにほとんど興味を失っているから、新刊書を絶えずチ…
台湾 前回『くらべる世界』を注文したと書いたが、すぐさま、届いた。期待通り、おもしろい。フランスのじゃんけんは指で木の葉の形をつくる「井戸」もある4種類の戦い。インドネシアのじゃんけんは、親指(ゾウ)、人差し指(人)、小指(アリ)の3指対決だ…
街歩き 建築史家兼建築家の藤森照信の本は折を見て買っているが、先日、「まだ買っていない本があったかなあ」と思いつつアマゾンで調べたら、チェックしていなかった本が見つかった。『昭和の東京』(路上観察学会、ビジネス社、2009)は、その世界ではご存…
韓国ドラマ すでに読んだ本とこれから読む本が部屋のあちこちに積んである。読んだ本が探せないことが多くなったので、何とか整理しなければと思っているものの、まだ何ともしていない。この機会に、その辺に積んである本のなかから見つくろって、あれこれ書…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その10(最終回) ここ数年のアジア雑語林を読んだ何人かが、「あの前川が、ヨーロッパの旅行記をねえ・・・」と言った。「アジアの路上で、安飯を貪り食っているのがお似合いのお前が、ヨーロッパかよ」…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その9 「売れる本の書き方を、教えてよ」と天下のクラマエ師に言うと、「フン」と鼻でせせら笑い、「そんな本を書く気もないくせに」。 書く気がないわけではない。売れる本の書き方がわからないし、たぶ…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その8 ブログであれ雑誌連載であれ、何度も同じ話を書かなければいけないことがある。例えば、連載第4回で「プラハの春」の説明をていねいにやっておけば、あとは説明なしでいつでも「プラハの春の時・・…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その7 2019年12月25日に、産業編集センターの佐々木さんから、「アジア雑語林のプラハ旅行の話を本にしたいのですが、いかがでしょうか」というメールをもらい、翌2020年1月10日の午後、神田神保町のタン…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その6 取材ノートを書いていると、旅のあれこれが整理されて、どのテーマを文章にするかが次第にわかってくる。ノートに書いたことに肉付けすればいいから、帰国後、この取材ノートを読み返すことはあまり…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その5 本の話と雑談が、アジア雑語林の基本だったのだが、2013年の旅行記「台湾・餃の国紀行」以後、旅行記を中心としたブログになっている。そうしようと意図したのではない。母が死んで介護の必要がなく…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その4 前回、『アジア文庫から』の話を書いた。まだ在庫があるかどうかめこんに問い合わせていて、思い出したことがある。めこんの最新刊は『動きだした時計 ベトナム残留日本兵とその家族』(小松みゆき…