2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

1558話 本の話 第42回

『きょうの肴なに食べよう?』(クォン・ヨソン著、丁海玉訳、KADOKAWA、2020)を読む その5 P132・・粉食屋の主人 チヂミやマンドゥ(蒸しギョウザ)やトッポギ(うるち米のモチ)などを売る店を粉食屋という。著者が愛用している市場の粉食屋は夫婦でやっ…

1557話 本の話 第41回

『きょうの肴なに食べよう?』(クォン・ヨソン著、丁海玉訳、KADOKAWA、2020)を読む その4 P118・・イタリアのピザはありえないほどしょっぱいのだという イタリアで修業した韓国人料理人の本にそう書いてあるというのだが、にわかに信用できない。ピザに…

1556話 本の話 第40回

『きょうの肴なに食べよう?』(クォン・ヨソン著、丁海玉訳、KADOKAWA、2020)を読む その3 P59・・最初に水冷麺というものを食べたのは、20代中ごろのことだったと思う 水冷麺(ムルネンミョン)というのは、日本人が冷麺として知っている料理のことだ…

1555話 本の話 第39回

『きょうの肴なに食べよう?』(クォン・ヨソン著、丁海玉訳、KADOKAWA、2020)を読む その2 P13・・母は私のためににらのチヂミを作ってくれた 日本人になじみの方言「チヂミ」ではなく、標準語の「ジョン」にして翻訳者の解説をつけるべきじゃないかなと…

1554話 本の話 第38回

『きょうの肴なに食べよう?』(クォン・ヨソン著、丁海玉訳、KADOKAWA、2020)を読む その1 韓国人が書いた食文化研究書は何冊かある。研究書ではなく、エッセイとなると、それほど多くない。この分野で次々と本を出しているのが日本語で書いている鄭銀淑…

1553話 本の話 第37回

『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』(湯澤規子、ちくま新書、2020)をめぐって その4 『ウンコはどこから来て・・・・』は期待したほどおもしろくなかったので、多少は関連する本を探した。料理図鑑の話(1537話)で、こういう本の書き手は女が多いと…

1552話 本の話 第36回

『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』(湯澤規子、ちくま新書、2020)をめぐって その3 『ウンコはどこから来て・・・・』の「参考文献」として数多くの資料を挙げているが、日本以外の事情を考える上で必読の第一級の資料であり、簡単に手に入る本が抜…