2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その3 アジア文庫のホームページが中断したままになっていることは、あまり気にならなかった。私はデジタルに冷たいのだ。それよりも、アジア文庫の葬式本を出したいと思っていた。タイには、ある人がなく…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その2 2009年12月、その年最後の本の買い出しに神保町に出かけて何冊か買ったあと、いつものようにアジア文庫に立ち寄った。「アジア雑語林」は毎週きちんと更新されていたので、大野さんはなんとか仕事が…
なんだか、遠い昔のようなことと、ちょっと前のこと その1 久しぶりに新刊が出た。『プラハ巡覧記 風がハープを奏でるように』(産業編集センター)だ。この本が出るまでの長いいきさつと、短いいきさつを、出版業界になじみのない人にもわかるように書いて…
私が好きな日本の歌 その3 さあ、3回目。これが最後。 かもめはかもめ(1978)・・・研ナオコは中島みゆきに出会ってしあわせな歌手人生を送ることができた。何しろ、この私が研ナオコのCDアルバムを買ったのだから。 化粧(1978)・・・中島みゆきの名作…
私が好きな日本の歌 その2 前回からの続きを書いていく。 ウナ・セラ・ディ東京(1964)・・・ザ・ピーナッツが63年に発売した「東京たそがれ」(作詞:岩谷時子、作曲:宮川泰)を手直しして改題して翌64年に発売。ザ・ピーナッツの歌では「可愛い花」や「…
私の好きな日本の歌 その1 目と神経が疲れていて、本を読む気になれない電車のなかで、退屈しのぎに「好きな日本の歌 ベスト5」などということを考えたことがある。順位をつけるのは無理だとわかり、しかもたった5曲では選べないとわかり、「トップ10」と…
イージーリスニング 年齢とともに、好みの音楽が広がっていくのは楽しいものだ。好みが移るのでも、変化するのでもない。いままでよく聞いていたジャンルの音楽に、新たに別のジャンルの音楽が加わり、音楽世界が広がっていくということだ。 初めは、「映画…
ビートルズ、そしてローリング・ストーンズ 例によって、ユーチューブ遊びをしていた、といっても最近の話ではなく、もうだいぶ前のことだ。 “The Beatles full album”と、リストに上がっているのを見つけた。ビートルズのレコードを詳しく知らないので、イ…
アメリカ黒人史 大橋巨泉と油井正一が翻訳したビリー・ホリデイの自伝『奇妙な果実』は、彼女の歌のタイトルでもある。南部には奇妙な果実のなる木がある。リンチされてつるされた黒人だと歌っている。ミリアム・マケバの経歴を再確認していたら、3度目に結…
1960年代の豊穣 アフリカ音楽 私が生まれる前に、すでに流行っている非英米音楽があった。ジャンルでいえば、タンゴやマンボやカリプソなどいくつもあった。幼い頃にはロシア民謡のブームがあったが、そういうは話に進むとどんどん長くなるので、省略する。…
1960年代の豊穣 ラテン&ヨーロッパの音楽 中学生になってからということは、時代的には1960年代半ばに、トランジスターラジオから流れる音楽に耳を澄ます少年になり、それ以降今日に至るまでラジオを聞き続けている。さまざまな音楽を聞いていたが、保守本…
全1曲 演歌を作って売っている人は音楽的才能がまったくない人たちだと思っていた。イントロは、どれも同じ。エレキギターがギューンと鳴って、お決まりのイントロの後、お決まりのメロディーが始まる。目新しさは、ない。音楽的工夫の形跡など、まったく感…
歌謡曲はいいなあ その3 ウチにテレビが登場するのは1959年だった。60年代前半はまだ紅白歌合戦を見ていた時代で、当時の新旧人気歌手の歌を聞いた。戦前期から活躍してきた旧世代の歌手は、1960年代に開局した東京12チャンネル(現テレビ東京)の「懐かし…
歌謡曲はいいなあ その2 あの日のことはよく覚えている。バンコクで暮らしていたころの、ある日曜日のことだ。日曜日のラジオはどこの局にダイヤルを合わせても、坊主の説教が延々と流れていて、つまらない。昼飯を食いに出て、ちょっと散歩をして、帰宅。す…
歌謡曲はいいなあ その1 タイ人と音楽について調べ始めたのは1990年代のことだった。資料は、ない。タイ人の音楽ライターと知り合ったので、タイ大衆音楽史といった資料はあるのかとたずねたら、「ない」ということだった。日本で言えば、雑誌「平凡」や「…
FENを聞く 中学生のころだ。投稿ハガキを読むだけか、やたらにしゃべりまくる深夜放送にうんざりして、音楽を流している局はないかと探していた。そのとき、英語しかしゃべらない局が見つかり、北朝鮮の朝鮮語放送のように、外国の放送が日本に流れ込んでき…