2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1202話 プラハ 風がハープを奏でるように 第11回

此頃都ニハヤル物 その3 プラハでよく見かけたものの続きだ。 2、タイ・マッサージ プラハでもっとも有名な広場といえば、旧市街広場とバーツラフ広場が首位争いをするだろうが、繁華街でもあるという条件を加えると、バーツラフ広場が首位に来る。そこは、…

1201話 プラハ 風がハープを奏でるように 第10回

此頃都ニハヤル物 その2 両替の問題点を書き出してみる。 プラハで悪評高きものといえば、悪質タクシーと両替屋だ。両替屋の悪事はいくつかある。スペインやイタリアでは、クレジットカードを使ってATMでキャッシングという旅行者が多かったように思うが、…

1200話 プラハ 風がハープを奏でるように 第9回

此頃都ニハヤル物 その1 プラハを散歩していて耳障りな事、聴覚に与える不快な事は、まずサイレンだ。救急車とパトカーの両方があるようだが、まるで犯罪多発都市のように昼夜サイレンが鳴り響いている。特に、深夜早朝は安眠を妨げる。プラハ在住者のブロ…

1199話 プラハ 風がハープを奏でるように 第8回

英語を覚えるわけではなく 英語の辞書があれば、会話がもっとうまくいったのになあということはあった。 雑談をしていれば、わからない単語などいくらでも出てくる。そこでいちいち辞書を引いていたら、会話にならない。だから、わかっている振りをするのも…

1198話 プラハ 風がハープを奏でるように 第7回

ドミトリー その2 プラハで最初に泊まったドミトリーは8人部屋だった。部屋の中央にテーブルとイスがあり、そこで毎日雑談会が開かれた。政治や経済の話から、普段の生活の話や、失敗談など話題は豊富で、毎日が楽しかった。登場人物が少しずつ変わり、談論…

1197話 プラハ 風がハープを奏でるように 第6回

ドミトリー その1 夜、プラハに着いた。それから宿探しをする気は初めからないから、宿は日本で予約しておいた。チェックインをして、「12号室です」と言われてカギを渡された。2階の12号室のドアを開けたら、Tシャツに短パン姿の若い女がふたりいた。慌て…

1196話 プラハ 風がハープを奏でるように 第5回

チェコとプラハの基礎知識 チェコは、日本語ではチェコ共和国、チェコ語ではČeská republikaチェスカー・レプブリカ、英語では Czech Republicチェック・リパブリック。英語のCzechは、国名のほか、チェコ人、チェコ語、そして「チェコの~」を表す形容詞に…

1195話 プラハ 風がハープを奏でるように 第4回

機内映画と吹き替え 中国国際航空の機内映画環境はひどかった。モニターがフリーズしてしまったので、乗務員に苦情を言ったら、「乱暴に扱うからですよ!」と私のせいにする。「それでは、正しい扱い方を見せていただけますか」とあえて、嫌みったらしくてい…

1194話 プラハ 風がハープを奏でるように 第3回

アエロフロート・ロシア航空 アエロフロートの話をしておきたくなった。その昔、1970年代は、アエロフロートはエジプト航空やパキスタン航空などと並んで、「安いから我慢するしかない航空会社」のひとつだった。「ヨーロッパに安く行くならアエロフロート」…

1193話 プラハ 風がハープを奏でるように 第2回

誰も気候の話を信じてはならぬ 「わたしの一家がプラハに移り住んだのは、一九五九年の十一月で、すでに気温は氷点下一〇度を下回る日々が続いていた」(『旅行者の朝食』米原万理、文春文庫、2004) 「チェコに行こう」と決めて、ずっと前に買ったチェコ関…

1192話 プラハ 風がハープを奏でるように 第1回

夢の中でも 旅を終えて帰国しても、夜ごとプラハが夢に出てくる。帰国したばかりだと、まだ旅をしている感覚だったり、夜中に目覚めたときに、自分は今どこにいるんだろうかと考えることはもう何十年も前からある。朝、目が覚めて、「ああ、日本か。ホテルじ…