2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
写真やテレビや映画の風景を見てその地に行ってみたいと思う人は多い。そのなかで、実際に出かける人もいる。古くはスイスの風景だろうし、南太平洋の青い海と白い砂へのあこがれを体験した人は多いだろう。これがオーロラとなるとそうは多くないし、マチュ…
マカオの長い橋を歩き始めて、「こんなに長いんじゃ、歩かなきゃよかった」と反省したものの、途中で戻るくらいなら歩き通した方がいいななんて考えていたことを思い出したのは、マカオの橋を歩いた翌年の1980年のサンフランシスコだった。その橋は、サンフ…
国境の橋を渡るといえば、陸路でシンガポールに入るなら橋を渡るのは当たり前で、さしておもしろくない。アジアで、国境の橋を渡る体験を思い出すと、まずタイとマレーシアの間の国境を思い出す。ガイドブックなのではほとんど紹介されていない国境をいくつ…
バンコク郊外にムアン・ボーラン(直訳すれば「昔の街」)という施設がある。今、ネットの画像を見ると、広大な園内を自転車、ゴルフカート、トラムなどで移動しながら観光できるようだが、私が初めてそこに行った80年代は、施設もまだそれほど多くなく、移…
1980年代に入って、東南アジアの食文化の本を勝手に企画して、自費で取材をしていた。80年代後半には、その本の構成がしだいにまとまってきて目次を作った。東南アジア各地で食べたかき氷のこともぜひ書きたかった。かき氷の東南アジア史を調べるには、かき…
さて、橋の話に戻るか。 十数年前までは、中華街は眠り続ける街で、戦前の風景のままだったのだが、地下鉄工事に関連して、景色が大きく変わっていった。中華街の建物が汚いままだったのは、地下鉄駅などの関連工事が計画されていたから建物のリフォームや建…
「さあ、行こうか」 彼は立ち上がり、私も歩き出した。アジアの伝説的安宿タイ・ソングリートを出て、バンコク中央駅の方向に戻り、運河にかかる橋を渡った。この運河がパドゥン・クルン・カセームと言う名で、そこにかかるチャルン・サワット橋は1916年に建…
初めて渡った外国の橋は、どこのどういう橋だったか記憶がない。インドやネパールの川にかかる橋を渡ったかもしれないが、まったく覚えていない。記憶に残っているもっとも古い橋はバンコクだ。 1973年、ドンムアン空港に降り立った。空港を出ると、ちょっと…
アマゾンで本を買うことが多いので、最初に出てくるアマゾンのページは「本」だ。日ごろの購入履歴から、「さあ、こういうのはどうですか?」というお勧め本が画面に出てくる。ある日に登場したのは、『地球の歩き方 世界のすごい島300』だった。「サンプル…
■スポーツアナウンサーの反射神経や過去の記録を頭に入れておく記憶力は素晴らしいとは思うが、語彙不足、表現力不足はよく感じる。 夕食の準備を始めるころ、夏ならラジオはこれから始まる野球中継の紹介をしている。そうなると、ラジオはNHKの外国語講座に…
このコラムの1972話で紹介した『フィンランドは今日も平常運転』に、靴下にサンダルというスタイルをしているのはフィンランド人だと書いているが、そう断定はできないだろう。今まで、さまざまな土地で、白靴下にサンダルという旅行者を何度も見ているが、…
集合住宅であれ一戸建てであれ、家に入るときに履き物を脱ぐかどうかという文化の違いは、床での生活の違いだ。床が寝床であり、食卓でもあるという生活をする人たちは、履き物を脱いで家に入る。中国人は古くから椅子とベッドの生活をしているから、家に入…
タイの習慣に少しは慣れていると思い込んでいたころ、「これはなんだ!」と驚いた光景があった。街散歩をしていたら、歩道の脇に脱ぎ散らしたサンダルが何足もある。ガラス張りの店の前で、中を見ると美容院だ。美容院でも、店によっては履物をはいたまま店…
バルト三国を実際に旅したというのに、3か国の位置関係がわからなくなることがあった。リトアニアとエストニアの国名が似ているからだ。バルト三国の情報をネットで探して読んでいたら、位置関係を頭に入れるには、「フェラーリ」と覚えましょうという解説…
その昔、「パンツのゴムと歯ブラシは変え時が問題」というジョークがあった。今のパンツはベルト状の平ゴムが多いので、ゴムの取り換えは少なくなった。だから、ゆるゆるになり、ずり下がってしまうようになれば捨て時だが、それがいつかというのが問題であ…