2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2124話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その19

旅行保険、そしてクレジットカードの話 その2 この原稿を書いている手をちょっと休め、アマゾンで本探しの遊びをしていたら、「おお!!」という声をあげたくなる本を見つけた。『ラオス料理を知る、つくる』だ。お料理本や店ガイドではなく食文化に興味が…

2123話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その18

旅行保険、そしてクレジットカードの話 その1 初めての海外旅行のときは、旅行保険に入った。海外旅行など何も知らないウブな私は、海外旅行指南書に「保険に入る」という記述があり、それをそのまま信じたに過ぎない。ただ、どうやって保険に入るのかわか…

2122話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その 17

韓国関連本 3 いままでこのコラムで韓国関連本を何冊も紹介してきたが、進行上の都合でまだ紹介していない本がある。 ここ5年か10年くらいの間に韓国に興味を持った人は知らない名前だろうが、数十年にわたって韓国に深入りした人たちが、ある種の感慨を持…

2121話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その 16 

韓国関連本 2 そういえば、韓国本の棚に入らない大きめの本が別の棚に入っていたなあと気がついたので、旅行関連のガイドやムックを入れてある棚を見ると、韓国の本が数冊あった。 『あんにょん・ソウル 韓国日常雑貨辞典』(四方田犬彦編著、洋泉社、1986)…

2120話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その15

韓国関連本 1 いままで本腰を入れて韓国と関わろうと思ったことはない。だから韓国語の勉強をしたことはなかった。自分の意志で韓国に行ったのは78年が最初で最後だった。長い空白があったが、だからといって韓国を無視していたわけではないし無関心であっ…

2119話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その14

ハングル 初めて韓国に行ったのは1978年で、そのあと85年と87年に、雑誌の取材で行っている。取材はコーディネーターが用意した場所で取材をして、「はい、次の場所」と移動していくから、韓国の記憶は全体的には薄い。 85年に韓国取材をすることが決まり、…

2118話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その13

トンカス 3 「となりのトトロ」のロンドン公演の舞台写真を見ていたら、「おおっ!」と声をあげそうになった。日本人300人とタイ人100万人も同じだろう。引っ越しシーンのトラックが、トゥクトゥクの座席をトラックに改造したものだということに驚いたのだ…

2117話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その12

トンカス 2 のり巻きの項でも紹介した『B級グルメが見た韓国』(文藝春秋編、文春文庫、1989)を今回も書棚から取り出して、パラパラーとページをめくると、「洋食」について解説しているページに付箋が貼ってあった。韓国におけるピザやスパゲティーの歴史…

2016話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その11

トンカス 1 1978年夏のソウルでビビンパップを食べた翌日、宿で出会った日本人と、やはり何もわからず食堂に入った。壁に貼りだしてあるのが「お品書き」だということはわかるが、ハングルだからまったく読めない。数字はわかるから、それぞれあまり高くな…

2015話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その10

のり巻き 4 『B級グルメが見た韓国』(文藝春秋編、文春文庫、1989)は、韓国の食文化に関して第1級の資料だ。この文庫が韓国食文化に興味を持つ人に強烈な印象を残しているのは表紙の写真である。この表紙(カバー)だ。 のり巻きにカレーをかけた料理は…

2114話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その9

のり巻き 3 最初の企画では、のり巻きの話は前回でお終いの予定だった。思い出を書くだけでいいと思っていたのだが、そうもいかなくなった。1970年代以降のソウルのことを知りたくて、『ソウル 街ものがたり』(黒田勝弘、ネスコ:発行、文藝春秋:発売…

2113話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その8

のり巻き 2 1978年のソウルで行商ののり巻きを見て、あとから気がついたことがある。あの日見たキムパップは細巻きだったのだ。韓国にのり巻きがあり、「キムパップ」という名だと知っていたが、韓国に行くまでその姿は知らなかった。ソウルで初めて現物を…

2112話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その7

のり巻き 1 1978年のソウルで何を見たのか、あまり記憶がない。本棚の奥底にしまってある当時の旅日記を点検したのだが、具体的なことはあまり書いてない。韓国に来た目的が、キムチを食べることと散歩で、そのころはまだ観察者の目が育っていなかった。コ…

2111話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その6

ここは日本だ、ハングルがなければ 金浦空港に到着してするべきことは、どこの国でも同じように観光案内所に行くことだ。当時の金浦空港は小さかったと思うから、案内所はすぐにわかった。カウンターではなく、ガラス戸の窓口があるブースで、初老の男がひと…

2110話 ソウル2024あるいは韓国との46年 その5

キムチシャワー 2 フィリピンも、いつものように、知識・情報・ガイドブックなしの旅だった。タイと違って英語がよく通じるから、街のお兄ちゃんやお姉ちゃんやおばちゃんたちと世間話をする楽しさがあり、エジプトやタイでの沈黙生活を解消したくて、いつ…