421話 裕次郎映画と戦後海外旅行史

 
 戦後の日本映画と海外旅行というテーマはじつに興味深く、ある程度はやったのだけれど、文章で説明してもなかなかわかってもらえない。ちょうどWOWOWシネマ石原裕次郎特集をやるので、今回は珍しく、お知らせだけ。ゆっくりと文章を考ええいると、放送が終わってしまうので、情報だけを。映画の詳しい情報と放送情報はこのサイトで。http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/006892.php 繰り返すが、放送の日時は、このサイトで再確認してください。
 ここでは、ちょっとだけ解説をしておこう。
俺は待ってるぜ」(8月14日)・・・日本を脱出したいが、制度上でも経済的にも許されない時代のもどかしさがでている。
金門島にかける橋」(7月31、8月24)・・・台湾が舞台。政治的な映画ではある。
「アラブの嵐」(7月27日、8月22)・・エジプトが舞台、裕次郎アラビア語をしゃべる。
「太陽への脱出」(8月2日、28日)・・・バンコクが舞台。王宮前広場で開かれていた時代の週末広場の映像は貴重。昔のドンムアン空港など、1963年のバンコクが見られます。裕次郎がしゃべるタイ語は、それほどひどくない。
「世界に賭ける恋」(7月25日、8月20日)・・・ヨーロッパの風景が出てきますが、映画としてはまったくおもしろくない。
 映画から日本の戦後海外旅行史を眺めるには、「若大将」シリーズの方が役に立つのだが、映画と時代を考えると他の映画でもさまざまな情報が入っているので、ヒマなら見ておいて損はない