2007-01-01から1年間の記事一覧
竹村健一の本で遊ぶ 戦後20年ほどの海外旅行事情に興味がある人は、それほど多くはないだろう。そのうち の、わずかな人は、もしかすると竹村健一の名が引っかかっているかもしれない。もうだいぶ前になるが、「旅行人」編集部が国会図書館の蔵書のなかか…
ワールドフォトプレスのガイドブック 1970年代、海外旅行のガイドブックといえば、交通公社と実業之日本社が双璧だった。 単発か、数冊止まりのシリーズはいくつもの出版社から発売されているが、まとまった冊数が出ていたものといえば、ワールドフォト…
JTBのガイドブック 国会図書館には、一度しか行ったことがない。 図書館の静けさというのがどうにも苦手で、圧迫されているような気分になって、長居ができない。国会図書館の場合は、利用者が勝手に書棚から本を選べる 開架式ではなく、カウンターで係員に…
日本人の外国語学習史に興味があって、ときどき気になって調べてみたくなる。英語学習史 を研究している人は大勢いるだろうが、私が知りたいのは英語も含めた外国語の学習史だ。つまり、日本人はさまざまな外国語をいつから、どのように、どの程 度学習して…
『世界の食文化 モンゴル』(小長谷有紀、農文協、2005)に、次のような文章がある。 「ツォー」という醤油の単語は、明らかに中国語起源で はあるけれども、現在のウランバートル人の記憶によれば、醤油が一般の人にとって利用されるようになったのは、…
あいかわらず、戦後史の本を読んでいる。『誰も「戦後」を覚えていない 昭和20年代後 半篇』(鴨下信一、文春新書、2006)に、「松本清張の他に、朝鮮戦争関連のことを作品に書いた人がほとんど見当たらない」とあって、「うん、なるほ ど、そうか」と…
東南アジアの魚を紹介した文章に、突然「ピラニア」が登場することがあった。これは、どう考えたってテラピアの勘違いだと思っていたが、「あれれ」というのがきょうの話題だ。 タイ在住の友人、酒井さんからメールが来た。近所の市場でピラニアを買ったとい…
"Very Thai Everyday Popular Culture"(前出)に、「トゥクトゥク」という項目がある。東南アジアの三輪自転車と三輪自動車を研究している者としては、ぜひとも精読しなくてはいけない。で、読んでみると、これはいけない。一部を要約して、前川の解説をつけ…
2006年秋にバンコクに行った。例によって、やることはいつもと同じ本屋巡りだ。もっとも期待していたのは、移転して新装成ったチュラロンコーン大学の 本屋だったが、これといってめぼしい本はなかった。タイに行けば必ずこの本屋に行き、学術書や論文集…
この雑語林の135号(2006年2月8日)で、日本全国のタイ料理店事情を紹介した。インターネットの情報では、全国に451軒のタイ料理店があるというはなしで、数が多い順位ベスト10を紹介した。 今回はその続編をやりたいと思う。きっかけは、タイ…
ネット古書店で、こんな本を見つけてすぐさま買った。『タイ民衆の生活 ―伝統的世界・近代的世界―』(ピア・アヌマーン・ラーチャトン著、小泉康一訳、財団法人日本タイ協会、1982年、非売品)だ。すでに井村文化事業社か ら出ている本と重なる部分があ…
定年退職したら古本屋をやりたいという夢を持っている人は少なくないらしい。あるいは、 定年を待たずに副業として、インターネット古書店をやっているという人もいるらしい。世間一般では、古本屋というのは陰気な商売だと思われているような気 がするが、…