2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

1245話 プラハ 風がハープを奏でるように 54回

乗り物の話 その8 シュコダ オーストリア・ハンガリー帝国からチェコスロバキアとして独立する1918年以前から、現在のチェコの地は経済的に、近隣の国々とはまったく違う歩みを進めていた。その象徴がŠkodaだ。Sの上に記号があるから、スではなくシュの音に…

1244話 プラハ 風がハープを奏でるように 53回

乗り物の話 その7 料金 後編 チェコの資料を数多く読み、ネット情報に目を通していると、チェコの変化が気になってくる。共産党政権時代から自由な時代になっていく過程で、何がどう変わったのか知りたいことはいくらであり、地下鉄駅の新旧名称を調べたのも…

1243話 プラハ 風がハープを奏でるように 52回

乗り物の話 その6 料金 前編 プラハのバス、トラム、地下鉄は共通のキップを使う均一料金制だ。キップは地下鉄駅やトラム駅などに設置されている自動販売機か、街の売店などで買っておく。バスやトラムの車内ではキップを買えない。あらかじめ買ってあるキッ…

1242話 プラハ 風がハープを奏でるように 51回

乗り物の話 その5 地下鉄 プラハの地下鉄はA、B、Cの3路線あるが、路線は単純なので、日本で地下鉄に乗っている人なら、難なく乗りこなせる。 プラハ最初の地下鉄は、1974年営業開始のC線で、A線が78年、B線が85年だ。外国人旅行者にとって最大の問題は、ま…

1241話 プラハ 風がハープを奏でるように 50回

乗り物の話 その4 プラハを走るトラム 帰国して、「もっとプラハを見たかった」と残念に思うことは多い。心残りで帰国する旅行者とそう思わせる街は、それはそれで幸せな組み合わせなのだが、こうしてプラハに関することをいろいろ調べていると、あらためて…

1240話 プラハ 風がハープを奏でるように 49回

乗り物の話 その3 交通博物館 チェコのガイドブックを読んでいて、もっとも行きたいと思ったのは交通博物館だった。私は鉄道マニアでも自動車マニアでもなく、「ちょっと乗り物が好き」という程度だから、三輪の自転車と自動車以外まともに調べたことはない…

1239話 プラハ 風がハープを奏でるように 48回

乗り物の話 その2 プラハ本駅 Praha hlavní nádraží チェコ語でnadrazi(ナードラジー)は「駅」で、hlavni(フラブニー)は英語ならmain、major、centralなどという意味だ。「プラハ本駅」と訳している資料が多いのだが、どうもしっくりこない。千葉中央、千…

1238話 プラハ 風がハープを奏でるように 47回

乗り物の話 その1 マサリク駅 Praha Masarykovo nádraží 日本の大きな鉄道駅のJR線は、例えば東と西、南と北を結んでいる構造のものが多いが、ヨーロッパだと、歴史的に見れば駅は街のややはずれにあって、駅に入ってきた列車が逆向きで出発するスタイルが多…

1237話 プラハ 風がハープを奏でるように 46回

建物を見に行く その17 未完になるか ある日の夕方、地下鉄フロレンツ駅で降りて、かなり離れている宿まで歩いて帰ろうと思って散歩の作戦を立てた。しかし、おもしろそうだと思って選んだコースは、道路工事で通行止めになっていたので、マサリク駅経由の大…

1236話 プラハ 風がハープを奏でるように 45回

建物を見に行く その16 新奇 前回紹介したV字ビルと開口アパートを見た日の夜、プラハの建築資料を読んでいたら、新奇なビルの写真がいくつか目に入り、それぞれのビルの所在地を地図で確認したら、ある場所にかたまっていることがわかった。最寄りの駅は、…

1235話 プラハ 風がハープを奏でるように 44回

建物を見に行く その15 高層ビル 後編 南に目ざすガラス張りの高層ビルが見えている。四角いだけのビルはどうでもいいのだが、V字のようになったツインタワービルがちょっと気になるが、目的地まではまだまだある。たんなる勘だが、いままで5キロ歩き、さら…

1234話 プラハ 風がハープを奏でるように 43回

建物を見に行く その14 高層ビル 前編 ある日、ノビー・スミーホフ(Novy Smichov)に行った。スミーホフという地区にある巨大ショッピングセンターで、novyはもしかして英語のnewと同じかと思い調べると勘は当たった。「新スミーホフ」だ。ここに立ち寄った…

1233話 プラハ 風がハープを奏でるように 42回

建物を見に行く その13 踊るビル 某日、やはり『プラハを歩く』で紹介されていた工業宮殿に行った。1891年の博覧会の会場として建設されたアールヌーボーの、鉄とガラスの建物だ。現在もなにかの催し物をやっているかと期待して出かけたのだが、改装工事をや…

1232話 プラハ 風がハープを奏でるように 41回

建物を見に行く その12 インターナショナルホテル 『プラハを歩く』(田中充子、岩波新書、2001)で、インターナショナルホテルという建造物があることを知った。ソビエトの影響を強く受けた「スターリン・ゴシック」とでも呼ぶべき高層ビルなのだという。そ…