2239話 日本人の海外旅行史 21

 1990年代に入り、ベトナムラオスカンボジアの観光旅行も比較的楽に出かけられるようになったが、ビザ代金は高く、その手続きは面倒だった。『地球の歩き方 ベトナム』などが出版されるのは90年代半ば以降になる。機内禁煙とバリ島・ベトナムの時代の到来だ。それはそうと、1990年代に初めて海外旅行をした若者も、いまでは50歳前後か。う~む。

1994  1 日本エアシステムが6月から成田・ホノルル線からの撤退を発表。

      2 キャセイ航空がファーストクラスを廃止。

      4 日航が成田―ジャカルタ線をデンパサール(バリ)まで延長。

     4 名古屋空港中華航空機が着陸失敗。264人死亡、負傷者7人。

     6 シンガポールのオリエンタルホテルで、日本人女性旅行者2人が強盗に襲われ、ひとり死亡。

    7 大韓航空が7時間以内の飛行の場合、禁煙に。エアカナダの国際線を禁煙に。9月にはカナディアン航空が全線禁煙に。

    7 全日空が、関空―上海線、関空バンコクークアラルンプール線開設。   

    9 関西国際空港開港。

   11 ベトナム航空がホーチミン関空間に週3便の運航を開始、これが初のベトナム直行便。

   11 1ドルが96円11銭で、史上最高値。

 *冷夏の影響でコメ不足になり、アメリカやタイなどからコメを緊急輸入。タイ米の「まずさ」が話題に。

出版:『深夜特急』(沢木耕太郎)が新潮文庫から全6冊で発売。/『ホテルアジアの眠れない夜』(蔵前仁一)も講談社から文庫で発売される。これ以降、旅行記が文庫で多く発売されるようになる。/『もの食う人びと』(辺見庸)/『中国庶民生活誌 裏町春秋』(島尾伸三)/『イスタンブール 時はゆるやかに』(澁澤幸子) 

映画:「熱帯楽園倶楽部」(監督:滝田洋二郎)タイが舞台。/「川の流れに草は青々」(台湾 監督:ホウ・シャオシェン)/「さらば、わが愛/ 覇王別姫」(香港 監督:チェン・カイコー)/「風の丘を越えて西便制」(韓国 監督:イム・ゴンテク)。原作は同名タイトルでハヤカワ文庫で同年発売。/「青いパパイヤの香り」(仏、ベトナム 監督:トラン・アン・ユン)

 

1995 1 台湾の滞在が14日以内なら、ビザ不要に。 

            3 1ドルが一時80円を割り、79円75銭の戦後最高値に。

        11 10年間有効の旅券が登場し、5年有効のものとの選択が可能に。 

        12 マカオ国際空港開港。

1月に阪神淡路大震災があったにもかかわらず、日本人出国者数が、史上最高の1529万人に。訪日外国人373万人。

インドネシア人と結婚してバリで生活している日本人女性は95年現在、在バリ日本領事館が把握しているだけでも200人以上、おそらく300人くらいはいるだろうと推察できる(山下晋司『バリ人類学レッスン』)。 

ベトナム統一20周年。ベトナムがアセアンに加盟。

出版ベトナム統一20周年ということで、出版界もベトナム本のバブル現象。観光や投資の本が多い。

『朝日ワンテーママガジン ヴェトナムへ行こう』(神田憲行編)/『旅行人ノート メコンの国』(旅行人)/『ベトナムわんさか共和国』(ACG編集部)/『別冊宝島WT ベトナム沸騰読本』/『ベトナム横町喧々録』(水野あきら)/『ベトナム・センチメンタル』(福井隆也ほか)/『ヴェトナム・ドリーム』『ヴェトナム・ディープウォッチ』(臣永正弘、外山ひとみ)/『暮らしがわかるアジア読本 ヴェトナム』(坪井善明編)/『ベトナム情報事典』(アジアネットワーク)/『ベトナムは、いま』(丸紅広報部)/『ベトナム 長期滞在者のための最新情報55』(三修社ホリディーワールド)/『何もなくて豊かな島』(﨑山克彦)/『ポルトガル便り』(植田麻美子)

映画:「恋する惑星」(香港 監督:ウォン・カーウァイ)。フェイ・ウォン金城武などが出演し、「夢のカリフォルニア」など挿入歌も話題になった。/「多桑 父さん」(台湾 監督:ウー・ニェンチェン)/「君さえいれば 金枝玉葉」(香港 レスリー・チャン)/「南京の基督」(香港・日本 レオン・カーフェイ)

TV:「世界ウルルン滞在記」(日本テレビ )/ 相変わらずの英会話ブームがあり、英会話学校NOVAのテレビCMが頻繁に放送された。93年からは「駅前留学」のキャッチフレーズ、のちにはパソコンを使って自宅で学べることから「お茶の間留学」のcmG流れた。

ラジオ:1月の阪神・淡路大震災で、関西在住の外国人に対する情報供給の必要を感じて、大阪に多言語放送の“FM COCOLO”開局 。アジア言語に英語・ポルトガル語スペイン語などの多言語で、2府4県に放送。