1957 3 国際観光協会が日本への観光客誘致のためにホノルル観光宣伝事務所開設。国際観光協会海外事務所は、57年にトロント、60年にパリ、バンコク、61年にシカゴ、ロンドン、62年にシドニー、63年にダラス、フランクフルト、サンパウロ。バンコクが入っているのは、ベトナム戦争関連の米軍や国際機関職員やマスコミ関係者の日本観光誘致だろう。
5 岸首相が東南アジア6か国歴訪。
6 のちに民族音楽学者となる小泉文夫が、インド政府給費留学生として、香港、ビルマ経由の客船でインドに渡る。カルカッタで小泉を迎えたのは、文化人類学者飯島茂。翌年12月、貨客船で帰国。大量の楽器を購入するためにカメラを売却し、運賃の安い船を探して帰国した。
12 全日本ヘリコプター輸送が全日本空輸と社名変更。
*カメラの値引き合戦激化。フジペット、アサヒ・ペンタックス、ニコンSPが発売されて、35ミリカメラがブームに。
*この年来日したのは、ベニー・グッドマン、ボリショイバレイ団、カラヤンとベルリンフィル、エリザベス・テーラー、トニーザイラーなど。トニ―・ザイラーの来日がきっかけで、スキーブームがおきる。
出版:『インドで考えたこと』(堀田善衛)/『ちょっとピンボケ』(ロバート・キャパ)/『3ドルアメリカ旅行』(富田英二)
映画:「八十日間世界一周」(デイビッド・ニーブン)/「俺は待ってるぜ」(石原裕次郎)ブラジルに行くことを夢見る男の話。/記録映画「イラン・イラク探検の記録 メソポタミア」(東京大学イラン・イラク遺跡調査団)
3 伊丹空港が米軍から返還され、大阪空港と改称。
7 中国からの最後の引き上げ船「白山丸」が579人を乗せて京都・舞鶴に到着。
7 兼高かおるが世界早回り新記録樹立。羽田―バンコクーカラチーローマーコペンハーゲンーアンカレッジー羽田のルートを、73時間9分。
8 京大登山隊がヒマラヤのチョゴリザ(7654m)初登頂。
出版:『南極越冬隊』(西堀栄三郎)/『お嬢さん放浪記』(犬養道子)
映画:「美しき哀愁 アンコールワット物語」(山口淑子)/記録映画「日本民族の源流を探る 民族の河メコン」(日本民族学協会)/「赤道直下一万粁 アフリカ横断」(早稲田大学アフリカ遠征隊に同行撮影)/「南米の日本人たち アンデスを越えて」(毎日映画社・光報道工芸)
♪:フランク・シナトラのアルバム“Come fly with me” は、TWA(トランスワールド航空)とタイアップして、世界一周をイメージしたトータルアルバム。同名曲のほか、”Around the World”、”Autumn in New York”、”Blue Hawaii”などを収録。
*インドのシタール奏者ラビ・シャンカル来日し、テレビ出演する。
7 大阪空港が国際航空になる。
8 日本航空が国内線におしぼりのサービス開始。国際線では、ハッピコートとワゴンサービス開始。
出版:『インカ帝国』(泉靖一)『敦煌』(井上靖)/『ドクトル・ジバゴ』(パステルナーク)/『写真でまわる世界の国々』(日本交通公社)/『滞欧六年』(森恭三)/月刊誌「世界の旅・日本の旅」(修道社)。創刊号の主な執筆者は、東畑精一、小泉信三、井伏鱒二、小林秀雄、庄野潤三など多彩。『未開の顔・文明の顔』(中根千枝)
映画:「南太平洋」(米 監督:ジョシュア・ローガン)/「二十四時間の情事」(日・仏 監督:アラン・レネ)。広島に反戦映画を撮りに来たフランス人と日本人建築技師の恋。脚本はマルグリット・デュラス。/「山田長政 王者の剣」(長谷川一夫)。タイでロケ。/「世界を賭ける恋」(石原裕次郎)。ヨーロッパでロケ。/「花嫁さんは世界一」(監督:新藤兼人)。日系アメリカ人が日本に花嫁を探しに来る話。/「旅情」(山本富士子)。ハワイでロケ。/記録映画「裕次郎の欧州駆けある記」/記録映画「南米パタゴニア探検 大氷河を行く」/記録映画「秘境ヒマラヤ」
ラジオ:「世界とび歩き」(ラジオ東京、現TBS)放送開始。
TV:4月にNHK東京教育テレビ開局。同時に、「英会話講座」開始。10月から「たのしいフランス語」と「やさしいドイツ語」放送開始。
*ハーフサイズ判カメラ、オリンパス・ペン発売。当時としては超低価格の6000円だったが、小学校教員の初任給が9000円弱の時代。