2013-01-01から1年間の記事一覧
■どこの家庭でも同じだろうが、新聞の勧誘がよく来る。先日来た勧誘は、いままでとちょっと違った。 「お宅、朝日ですよねえ」 「はい」 「でね、ひと月だけ、休んでもらえません? その間読売をとってもらって、また朝日と契約してほしいんですよ。洗剤とか…
■料理人や料理評論家や、考える力のないグルメリポーターといった人たちが良く使う「素材の持ち味を大切にして・・・」という言い回しが気に食わない。「素材の風味を生かすために、極力、熱を加えない」とか「余分な調味料は素材の香り奪うので、塩以外使わ…
例えば、テレビドラマや映画で、主人公が東京からどこかに行ったとする。行った先を文字で示さずに、映像を出して、「ああ、○○県(あるいは〇〇市)に行ったんだなあ」とわかる場所というのは、実はかなり少ないような気がする。「文字で表わさずに」という…
インターネット遊びをしていたら、まったく偶然にこんなリストを手に入れた。「タイの高いビル100」というリストだ。 http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_tallest_buildings_in_Thailand 世界の高層ビルのリストの一部なので、タイトル末尾のin以下を…
私は鉄道マニアではなく、路面電車ファンというわけでもない。だから、ある鉄道を見るために、あるいは乗るためにわざわざ出かけるようなことはしない。ちょっと乗り物が好きという程度だろう。旅をしていてときどき迷うのは、長距離移動の場合、鉄道を使う…
『鉄道原風景 海外編』という本が出ていることは、前々から知っていた。タイの交通を調べていた時に知ったのだ。定価7000円なので、すぐに「よし、買った!」というわけにもいかず、おろおろとしている間に時間がたち、アマゾンの中古本で少しは安くなってい…
前回、韓国人はf音の発音が苦手だという話を書いた。Coffeeがkopiになる以外にも、food→プード、friend→プレンド、file→パイルなどいくらでもその例をあげられるのだが、韓国人が大好きなことば、”fighting!”は「パイティン!」ではなく、「ファイティン!」…
このコラムは500回になったが、特別編は考えていない。いつものように・・・。 韓国映画「GABI 国境の愛」をテレビで見た。佳作ともいえない作品で、DVDに録画せずに消去処分にした。その程度の映画だ。 「GABI」なんて、まったく意味のわからないタイト…
待ち合わせの時刻よりもだいぶ早めに着いた。待ち合わせの時刻までちょっと本屋に寄ろうと思って少し早めに家を出たのだが、乗り換えがうまくいき、本屋で過ごす時間はたっぷりできた。そこで、いつもなら行かない棚に遠征して、本の探検をしようと思った。…
歌手別にはすでにCDを何枚も持っている。オーティス・レディングやアレサ・フランクリンやクラーレンス・カーターや、サム&デイブなどなど。モータウンのBOXセットも買った。基本的に英語の歌のCDは昔も今もほとんど買わないのだが、例外的にR&Bはど…
久しぶりにAFNを聴いた。あり変わらず、おもしろくない。 「AFNって、何だ?」という人でも、中高年なら「昔のFENですよ」といえば、「なるほど」と納得し、懐かしい目をするかもしれない。1970年のアメリカ映画「MASH」は、朝鮮戦争時のM.A.S.H.(Mobile…
前回まで5回に渡って「日本人の韓国旅行事情」を書いてきた。韓国旅行史に特に強い関心のある人でないと退屈だったかもしれない。退屈だと感じた理由は、テーマそのものに関心がないということとは別に、読んでいておもしろくなかったかもしれない。この5…
このシリーズは「日本人の・・・」となっているが、韓国の旅行ガイドを調べ始めた行きがかり上、英語のガイドブックも調べておきたくなった。英語のガイドブックは国会図書館の蔵書リストから検索しても無駄だとすぐにわかったので、手元にある本から調べ始…
戦後に発売された日本語の韓国旅行ガイドブックのなかで、ツアー客用のものでなく、個人旅行客を相手にした最初のものは、いまのところ1985年発売の『宝島スーパーガイド・アジア 韓国』(JICC、のちの宝島社)だろうと思う。このガイドは、87年に改訂版が出…
昔の韓国旅行ガイドブックから、当時の旅行事情を改めて探ってみようというのが、特集3回目となる今回の企画だ。 手元にある旅行資料で、韓国の旅行事情がわかるもっとも古いものは、『外国旅行案内』(日本交通公社)の1968年版だ。『外国旅行案内』は1952…
出入国の統計資料から、日本人の韓国旅行と、ごく一部だが韓国人の日本旅行の資料を集めてみた。 日本で海外旅行が自由化されたのは、東京オリンピックが開催された1964年だった。韓国では、88年のソウル・オリンピックの翌年の89年だった。それ以前でも、韓…
前回に韓国旅行の歴史にちょっと触れたせいで、この話題をもう少し詳しく調べてみたくなった。私が知りたいことを誰かが書いてくれるに違いないと期待しても、誰もやってくれないことはすでによくわかっている。私が知りたいことを調べるのは、結局私しかい…
はるか昔、小学館から『世界の旅』というシリーズ本が出ていた。編集顧問だけは、そうそうたる名前が並んでいる。阿川弘之、葦原英了、石田龍次郎、犬養道子、井上靖、今西錦司、大宅壮一、小田実、戸塚文子、富永惣一、林健太郎という名前は、このシリーズ…
ナイジェリア出身の作家チヌア・アチェベが3月22日に亡くなった。彼の作品については、このアジア雑語林の346話でちょっと書いている。彼の訃報を新聞で知って、この作家は日本でどの程度の扱いになるのか気になって、インターネットで調べてみたら、想像を…
前回書いたように、ヒッピーが関係しそうな資料を片っ端から読んできて、日本語の本では特に参考になるものはないらしいとわかった。それでも、断片的な情報でもあるだろうと、アメリカ現代史関連書を読み漁った。そうした本を読みながらふと思ったのは、も…
旅行の歴史、とりわけ若者の旅行の歴史を調べていると、絶対に押さえておかなければいけない時代と現象が、ヒッピーの時代だということがわかってくる。1960年代から70年代初頭の時代だ。若者たちの好奇心が、国境や民族の壁を超えはじめ、意識や知識だけで…
私は東京の池袋で生まれたのだが、1歳ほどで深川に引っ越して、その数か月後に奈良県の山奥に引っ越したため、物心ついたときの風景は谷底の村であって、東京の記憶は当然ない。私の人生最初の大旅行は、東京から奈良に向かう1歳のときだった。母が目を離…
私はインド料理をほとんど知らない。嫌いなわけではないが、料理名などを覚えようとはしないし、日本ではあまり外食しないので、インド料理を食べる機会はあまりない。その反動なのかもしれないが、東南アジアに出ると、たまらなくインド料理を食べたくなる…
AMラジオの番組で、中年の男女4人が雑談をしていた。 「むかし、若いころって、いつまでも寝ていたよな」 「そうそう、徹夜したことも多いけど、寝るとなったら、徹底的に寝ていたな」 私もそうだ。徹夜はしょっちゅうだったが、同時に、いったん寝たら、…
1970年の大阪万博の会場で、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)が出店。そして、同じこの年に、名古屋でKFC、銀座でダンキン・ドーナッツ開店。翌71年には、大阪箕面市に、ミスター・ドーナッツ、銀座にマクドナルド開店。その後、ファミリーレス…
トイレに行きたい気分を婉曲に伝えるときに、英語では「自然が呼んでいる Nature calls me」と言うのだと、誰かのエッセイで読んだのは20歳ごろだろうか。こういう表現は昔の小説などでは使われたのかもしれないが、とっくに時代遅れで、今はだれも使わない…
例えば、ドラマのなかで、主人公が東京の生活を清算して、別の場所で生活するというストーリーで、白い時計台が映れば、「ああ、札幌に引っ越したのか」とわかる。あるいは、雪の坂道で坂下に海が見えれば、「これは函館か」と気がつくし、運河と倉庫なら小…
その昔、長野県各地でしばらく取材していたことがあった。「長野といえば、そば」という連想で、仕事とは直接関係はないが、そばを食べてみようかと思った。じつをいえば、それ以前に、そばを食べたことは数回しかなかった。自宅でも、店でも、まずそばは食…
もう20年以上も外国を旅している日本人が、食べ物と日本人について語った。 「インド亜大陸とかアフリカとか中南米だと、日本料理しか受け付けないというヤツは、どんなに無理をしてもひと月以内に日本に戻る。日本料理はなくてもいいが、あれが食いたい、…
新刊書店で、おもしろそうな本を見つけた。『韓国鉄道の今と昔をとことん楽しむ本』(やまだ トシヒデ、秀和システム)なのだが、同じ著者が同じテーマで何冊も書いている本が何冊かある。出版社が同じだから、デザインも同じで、書名もほとんど同じだからま…